質問主意書

第213回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一三第一一八号
  令和六年五月七日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員神谷宗幣君提出歴史認識に関わる我が国の政策に関する第三回質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員神谷宗幣君提出歴史認識に関わる我が国の政策に関する第三回質問に対する答弁書

一から三までについて

 御指摘の「政府の公式対応や答弁」及び「結論」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、御指摘の「戦史叢書支那事変陸軍作戦〈一〉―昭和十三年一月まで―」(以下「叢書」という。)については、防衛庁防衛研修所戦史室(当時)が編さんしたものであるところ、お尋ねの「どのように評価しているか」、「どのように反映されているのか」、「どのように評価するか」及び「どのような立場をとるか」については、その趣旨が明らかではないため、お答えすることは困難である。また、お尋ねの「「犠牲者数に関してはさまざまな議論があり、断定することは困難である」との政府見解に至った根拠と、その根拠資料」については、先の答弁書(令和六年三月八日内閣参質二一三第五二号)三の1についてでお答えしたとおりである。

四について

 叢書については、一から三までについてで述べたとおり、政府機関により作成されたものであることから、御指摘の「答弁」において御指摘の「関係者の証言や事件に関する種々の資料」の例として示したものであるが、いわゆる「南京事件」における非戦闘員の殺害又は略奪行為の具体的な数等に関して様々な議論がある中においては、叢書以外の資料等を具体的に示すことにより、こうした議論に関する政府の見解について誤解を与えるおそれがあることから、お尋ねにお答えすることは差し控えたい。