質問主意書

第213回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一三第四二号
  令和六年三月一日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員鈴木宗男君提出日本とロシアの北方墓参に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員鈴木宗男君提出日本とロシアの北方墓参に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「北方墓参」に関する事項は、御指摘の「ロシアが発表した声明」には含まれていないと認識している。

二について

 政府として、御指摘の「北方墓参」の枠組みは現在も維持されていると考えており、ロシア側からもその旨の確認を得ている。

三について

 御指摘の「声明」がロシアにより発表された令和四年三月二十一日以降、日本政府からロシア側に対し、様々なレベルで、御指摘の「北方墓参」の実施について働きかけを行ってきているが、お尋ねの点を含め、外交上のやり取りの詳細について明らかにすることは、相手国との関係もあり差し控えたい。

四について

 御指摘の「戦後の国際社会の枠組みは、戦勝国側の主導により判断、決定されてきた」の趣旨が明らかではないため、お答えすることは困難であるが、いずれにせよ、北方四島は我が国固有の領土である。

五について

 お尋ねの「起案は政府内のどの府省で行われたか」及び「どの府省の決裁を得ているか」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「大会アピール」については、北方領土返還要求運動連絡協議会の構成団体、地方六団体及び内閣府により構成される北方領土返還要求全国大会の実行委員会においてその案文が検討され、及び作成された上で、最終的に同大会において決定されているものである。

六について

 お尋ねの「詳細な経緯」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「大会アピール」において用いられる表現については、北方領土返還要求全国大会の実行委員会において、同委員会を構成する各団体等による意見を集約し、様々な要素を勘案した上で全体として取りまとめられるものであり、御指摘のように「二〇一八年以来五年ぶりに「不法占拠」という表現が用いられ、本年も同様の文言が用いられた」ことのみについて、その理由を個別にお答えすることは困難である。