質問主意書

第213回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一三第三五号
  令和六年三月一日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員浜田聡君提出認定NPO法人フローレンスが自社の取組を渋谷区のふるさと納税の対象にすることで税金の支払い逃れをしている可能性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員浜田聡君提出認定NPO法人フローレンスが自社の取組を渋谷区のふるさと納税の対象にすることで税金の支払い逃れをしている可能性に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、総務省が令和六年一月九日に電子メールにより浜田聡参議院議員事務所に対して「地方税法第三百十四条の七第一項第一号において、寄附金税額控除が受けられる地方団体への寄附(ふるさと納税)については、「当該納税義務者がその寄附によつて設けられた設備を専属的に利用することその他特別の利益が当該納税義務者に及ぶと認められるものを除く。」とされていることを踏まえた運用が必要です」と回答したとおりであるが、御指摘の「特別な利益がある場合は寄附金控除の対象外とされるが、・・・駒崎氏の寄附行為のみを以て地方税法第三百十四条の七第一項第一号括弧書きに該当するものではないとの回答」については、個別具体的な事実関係に即して判断されるべきものであり、一概にお答えすることは困難である旨を申し上げたものである。

二について

 お尋ねについては、個別の事案に関することであり、お答えを差し控えたい。

三について

 お尋ねの「事例」については、把握していない。

四及び五について

 御指摘の「このような地域住民に直接還元する事業を行っていない事業者や団体を渋谷区のふるさと納税の寄附先として指定する行為」及び「ふるさと納税の理念や意義と異なる運用」の意味するところが必ずしも明らかではないが、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第三十七条の二第二項及び第三百十四条の七第二項の規定による指定を受けた都道府県等(都道府県、市町村又は特別区をいう。以下同じ。)が受領した寄附金の使途等については、都道府県等においてふるさと納税制度(個人が都道府県等に対し寄附を行った場合に、当該寄附に係る寄附金について個人住民税の寄附金税額控除を適用する制度をいう。)の趣旨を踏まえて適切に判断いただくものと考えている。