質問主意書

第213回国会(常会)

質問主意書

質問第一八二号

学校騒音調査に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和六年六月十八日

山本 太郎


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   学校騒音調査に関する質問主意書

 令和六年四月九日参議院環境委員会において私は、米軍機などの飛行によって、学校・幼稚園等において学校衛生基準が定めるレベルを上回る騒音被害が生じていることについて指摘し、文部科学省に対して「子どもたちの命、健康が懸かっているということ。なので、是非文科省としても調査をやっていただきたい。いかがでしょう。」と求め、文部科学副大臣から「しっかりと検討させていただきます」との答弁を得た。

 その後、上記四月九日の質疑を受けて文部科学省から参議院環境委員会に対して、「騒音による児童生徒への影響に関するアンケート実施について」(令和六年五月三十日付)と題した資料が提出されている。

 同資料には、「令和六年四月九日(火)参議院・環境委員会におけるやりとりを踏まえ、学校環境衛生基準で望ましいとされている騒音レベルを上回ることが想定される地域において、教育委員会を通じてアンケート調査を実施し、対象地域の騒音レベルの実態を把握する。」と述べられている。

 この文部科学省による「騒音による児童生徒への影響に関するアンケート実施」の内容について、以下質問する。

一 上記資料「騒音による児童生徒への影響に関するアンケート実施について」によれば、このアンケート調査の対象は「当該委員会において指摘のあった在日米軍飛行場施設(普天間・嘉手納)がある自治体が所管する公立小・中・高等学校等」とされている。

 このアンケート調査において、沖縄県外の米軍基地及び自衛隊基地周辺地域や、米軍機などの飛行ルート上にある地域の学校等を対象に含めていないのはなぜか。明確な理由を示されたい。

二 上記資料「騒音による児童生徒への影響に関するアンケート実施について」では主な質問項目として以下が示されている。

・定期的に実施している騒音レベル検査の結果、基準値を超えているか否か

・基準値を超えている場合の騒音レベル

・定期検査及び日常における点検を通じて、学校において改善のための措置を講じる必要があると考えているか否か

・定期検査及び日常における点検を通じて、学校の設置者に対し、改善のための措置を講ずるよう申し出ることを考えているか否か

 令和六年四月九日の参議院環境委員会で、私は専門家による論文も引用して騒音の影響により児童や幼児に対する健康面での悪影響が生じている可能性を指摘し、「騒音に対するもの、子どもたちに対しての心身に対するもの、そしてアンケート調査などを、是非文科省、政府、その他関係するものたちに実施するよう」求めた。

 学校に対するアンケート調査だけではなく、専門家を交えた健康影響調査の必要性があると考えるが、今回学校へのアンケート調査のみ行う理由を説明されたい。

三 上記アンケート調査の結果はいつ頃、どのような形で公表するのか、現時点での計画を示されたい。

四 上記アンケート調査の対象地域の拡大及び健康影響についての調査も含む調査項目の拡充をする計画はあるか。計画がない場合その理由も含めて示されたい。

  右質問する。