質問主意書

第213回国会(常会)

質問主意書

質問第一三〇号

岸田内閣が推し進めるEBPMを実践する上で必要不可欠である政府職員の統計に関する専門性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和六年五月九日

浜田 聡


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   岸田内閣が推し進めるEBPMを実践する上で必要不可欠である政府職員の統計に関する専門性に関する質問主意書

 平成二十九年五月に政府が公表した統計改革推進会議最終取りまとめにおいて、「EBPMを推進するためには、その証拠となる統計等の整備・改善が重要である。また、EBPMを推進することにより、ユーザー側のニーズを反映した統計等が一層求められ、政策の改善と統計の整備・改善が有機的に進むことから、EBPMと統計の改革は車の両輪として一体として進めていく必要がある。特に、GDP統計を始めとした経済統計は、より正確な景気動向判断や経済構造の把握を通じて、EBPMを支える基礎となるとともに、国民の合理的意思決定の基盤となるものである。」と記載されているように、EBPMを推進する上で、統計情報を利活用する事は必要不可欠であり、政府職員の統計に関する専門性を高める事が極めて重要である事は言うまでもない。岸田内閣が推し進めるEBPMを実践する上で必要不可欠である政府職員の統計に関する専門知識の現状等に関して、以下質問する。

一 政府職員のうち、一般社団法人統計質保証推進協会が実施し、内閣府、総務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省が後援する統計検定の有資格者数は現在において何名存在するか。統計検定の有資格者数をそれぞれの省庁ごと、それぞれの等級ごとに示されたい。

二 政府職員のうち、統計検定以外で、統計に関する専門知識を有している事が示される国家資格または資格を有している職員がいれば、資格の種類とその人数をそれぞれの省庁ごとに示されたい。

三 政府職員の採用時に、当該職員の統計に関する専門性の確認を義務付けているか。

四 政府職員に対して、統計に関する専門性を高めるために政府が行っている取組全てとその予算額を示されたい。

五 行政機関が行う政策の評価に関する法律に基づき政府が行った令和五年度の事前評価又は事後評価において、経済統計を用いて費用便益分析を評価した政策は何件存在し、経済統計を用いられずに行われた評価は何件存在するか。それぞれの省庁ごとに件数を示されたい。

六 前記五について、現状の政策評価における経済統計の利活用状況は十分か不十分か、現状の政策評価における経済統計の利活用状況に対する課題認識と併せて政府の見解を示されたい。

 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内の答弁となっても私としては差し支えない。

  右質問する。