質問主意書

第213回国会(常会)

質問主意書

質問第四一号

所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約の実務に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和六年二月二十日

須藤 元気


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約の実務に関する質問主意書

 我が国とアメリカ合衆国の間においては、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約(以下「日米租税条約」という。)が締結されている。

 本条約は、国境を超える取引の発生が増えた現代の国際社会において、条約締結国の間で二重課税や脱税を防止することを目的としている。

 本条約を遂行するにあたり、実務上は本邦においては国税庁、アメリカ合衆国においては米内国歳入庁(以下「IRS」という。)がそれぞれの国を代表して、第二十六条に基づき、一方の国が税務調査上又は制度上の情報を持っている相手国に対して問い合わせを行なった場合は、相手国がそれに応じて租税の法令に関する情報(帳簿、書類、財務諸表、記録、計算書及び書面を含む。)などを提出するという形式での運用となっている。

 それをもって、以下質問する。

一 IRSから国税庁に対して租税の法令に関する情報の問い合わせがあった場合、日本の税務申告書、財務諸表や帳簿などは日本語で表記されている。その書面の訳文を作成するのは、国税庁なのかIRSなのか。

二 訳文に誤訳が生じた場合、その責任は国税庁とIRSのどちらに生じるのか。

  右質問する。