第212回国会(臨時会)
内閣参質二一二第一一六号 令和五年十二月二十六日 内閣総理大臣 岸田 文雄
参議院議長 尾辻 秀久 殿 参議院議員神谷宗幣君提出女性専用スペースの保護に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員神谷宗幣君提出女性専用スペースの保護に関する質問に対する答弁書 一及び二について 御指摘の「女性専用スペース」、「実際に起きている事件など」及び「トイレ、休憩所他」の具体的に指し示す範囲が必ずしも明らかではなく、また、お尋ねの「明確に禁ずる必要」については、個々の施設の状況によって様々であり、一概にお答えすることは困難であるため、それを前提としたお尋ねにお答えすることは困難であるが、例えば、御指摘の「公衆浴場」における男女の取扱いについては、「公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについて」(令和五年六月二十三日付け薬生衛発〇六二三第一号厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生課長通知)において、「風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、身体的な特徴をもって判断する」こととしているところであり、引き続き、その内容について全国健康関係主管課長会議等を通じて周知に努めることとしている。また、事業場における御指摘の「トイレ、休養室、休養所」については、労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)第六百十八条及び第六百二十八条第一項第一号の規定に基づき、男性用と女性用に区別して設けなければならないとされているところ、御指摘の「性的マイノリティの人々」によるこれらの設備の利用に関しては、例えば労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第十八条第一項に規定する衛生委員会等の場における議論を行いながら、個別の事業場ごとにその状況に応じた御指摘のような「ルール」を整備することが望ましいと考えている。 三について お尋ねの「「LGBT法」施行による新たな条件下に対応して性犯罪を予防し、公共スペースでの安全を確保するために、政府はどのような社会教育及び学校教育での計画を策定」及び「社会的な啓発活動」の具体的に意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難である。いずれにせよ、政府としては、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(令和五年法律第六十八号)に基づく取組を適切に進めるとともに、性犯罪・性暴力の根絶に向けた取組を進めているところである。 |