質問主意書

第212回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一二第一〇五号
  令和五年十二月二十二日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員水野素子君提出防衛装備移転三原則及び防衛装備移転三原則の運用指針の見直しに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員水野素子君提出防衛装備移転三原則及び防衛装備移転三原則の運用指針の見直しに関する質問に対する答弁書

一について

 「防衛装備移転三原則」(平成二十六年四月一日閣議決定。以下「三原則」という。)及び「防衛装備移転三原則の運用指針」(平成二十六年四月一日国家安全保障会議決定。以下「運用指針」という。)の見直しについては、令和五年十二月十四日の記者会見において、林内閣官房長官が「政府といたしましては、この提言で示された内容を踏まえて、まず第一弾ということで、防衛装備移転三原則及び運用指針を年内に改正したいというふうに考えております。国際共同開発・生産における第三国への完成品の直接移転、これも含めまして、残された課題につきましては、年明け以降も政府・与党一体となって議論を継続していきたいと考えております。」と述べたとおりである。

二及び三について

 三原則及び運用指針は、外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)の運用基準及びその指針を定めるものであり、同法の運用は行政権の作用に含まれることから、三原則及び運用指針の見直しについては、同法にのっとり政府がその主体となって行っていくことが適切であると考えており、「まずは見直し案を国会に示し、国会で徹底的に議論し、その内容を十分に反映させた最終案を決定するようにすべきである」とは考えていない。

 なお、三原則及び運用指針の見直しについて、広く国民の理解を得ることは重要であると考えており、令和五年十一月二十九日の参議院予算委員会において、岸田内閣総理大臣が「防衛装備品の海外への移転については、国家安全保障戦略の考え方・・・に基づいて、地域の抑止力、対処力、これを高めることがこの地域の平和と安定につながる、こういった考え方に基づいていると考えます。そういった考えに基づいて、具体的な対応、与党において議論を深めていただきたいと思っておりますが、こういった政策については、いずれにせよ、国民の皆さんに御理解いただかなければなりません。この政府の方針等につきましては、今後とも国会の議論等を通じて・・・質疑に答える形で丁寧に説明を続けていきたいと考えます。」と答弁したところである。