第212回国会(臨時会)
内閣参質二一二第九五号 令和五年十二月二十二日 内閣総理大臣 岸田 文雄
参議院議長 尾辻 秀久 殿 参議院議員浜田聡君提出地方公務員の欠格条項に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員浜田聡君提出地方公務員の欠格条項に関する再質問に対する答弁書 一について お尋ねの「完全に欠格条項に該当する者を任用することを防ぐことが可能という見解か」については、各地方公共団体の地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第七条の人事委員会若しくは公平委員会(同法第九条の規定により競争試験等を行うものに限る。)又は同法第六条の任命権者が、同法及び当該地方公共団体の規則等に基づき適切に対応するものと理解している。 また、お尋ねの「総務省公務員課は如何に答えたか」については、神戸市からの照会及びそれに対する回答に関する文書を作成しておらず、確認することができないため、お答えすることは困難である。 二について お尋ねの「調査を依頼すること」及び「調査依頼を受けて回答すること」については、これらを否定する明文の規定等はないが、いずれにせよ、個別具体的な事案に応じて検討する必要があると考えている。 三について 地方公務員法第十六条及び国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第三十八条に定める欠格事由に該当する者について行った任用は、当初から無効であると認識している。 四の1、2、4及び5について 国家公務員採用試験の受験者が国家公務員法第三十八条に定める欠格事由(以下「欠格事由」という。)に該当していないことの確認については、同法第四十五条の二第二項各号に掲げる採用試験の種類にかかわらず、受験者の申告をもって行っており、現時点において、確認方法を見直す予定はない。また、同法第四十条において、何人も、採用試験等に関して虚偽の報告等を行ってはならないこととされており、同条の規定に違反して虚偽の申告を含む虚偽行為を行った場合は、同法第百十条第一項第九号の規定により、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処することとすることで、虚偽の申告の抑止を図っている。 四の3について お尋ねのような形での統計をとっておらず、お答えすることは困難であるが、国家公務員採用試験の受験者が欠格事由に該当していないことの確認を現在と同様の方法により行っていたことを確認した平成二十四年度以降に実施した採用試験に合格し採用された一般職の国家公務員は、「一般職の国家公務員の任用状況調査」によれば、令和三年度までに延べ七万六千四百四十六人である。 |