質問主意書

第212回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一二第九三号
  令和五年十二月二十二日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員石垣のりこ君提出国立公文書館所蔵の閣議決定文書・判決文の記載を踏まえた関東大震災時の朝鮮人虐殺に係る事実関係等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員石垣のりこ君提出国立公文書館所蔵の閣議決定文書・判決文の記載を踏まえた関東大震災時の朝鮮人虐殺に係る事実関係等に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「国会審議等で取得した文書」の具体的に意味するところが明らかではなく、また、行政文書(公文書等の管理に関する法律(平成二十一年法律第六十六号)第二条第四項に規定する行政文書をいう。以下同じ。)に当たるか否かについては、各行政機関において、個別具体的な状況に即して判断されるべきものであるため、一概にお答えすることは困難である。また、御指摘の「委員会配付資料」は、御指摘の「答弁に対応した関係府省庁」である内閣官房、内閣府、警察庁及び法務省において行政文書として適正に管理されている。

二について

 前段のお尋ねについて、御指摘の「藤岡事件の判決文」は、令和五年十二月七日の参議院内閣委員会における配布資料のうち「出典:『関東大震災朝鮮人虐殺裁判資料2』(株式会社緑蔭書房 山田昭次編)」との記載があるものを指すと承知しているところ、一般の書籍の内容を前提としたお尋ねにお答えすることは困難である。

 後段のお尋ねについては、御指摘の「国立公文書館に保存されている同資料」の指すところが明らかではないため、お答えすることは困難である。

三について

 御指摘の「関東大震災後、朝鮮人が殺人放火などの犯行を行っているという風説を信じ、自衛の意をもって朝鮮人を殺害した者が複数いた」ことについては、調査した限りでは、政府内にその事実関係を把握することのできる記録が見当たらないことから、お尋ねについてお答えすることは困難である。