質問主意書

第212回国会(臨時会)

質問主意書

質問第一三三号

危険情報の提供に関する課題(ハザードマップ等)に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和五年十二月十三日

牧山 ひろえ


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   危険情報の提供に関する課題(ハザードマップ等)に関する質問主意書

一 ハザードマップについては、法律に基づき、市町村が作成して、住民に周知することが義務付けられているが、令和三年に国土交通省が実施したアンケートでは、水害ハザードマップを見たことがある住民は約七割であり、閲覧しない理由は、「これまで水害の危険が迫ってない」、「水害の危険が無いと思っている」の順であり、防災意識の低い住民への周知・啓発が課題であると書かれている。

 また、約二割の住民が、ハザードマップが「まったくに役に立っていない」、「あまり役に立っていない」と回答しており、そのうち約四割は理由として、「自宅にとどまってよいか避難所に行く必要があるか分からない」、「どのような危険があるか分からない」等と回答しており、平時の普及啓発の取組が住民の身の回りの水害リスクの正しい認識に繋がっていないことが課題であるともしている。

 このような、課題の改善に向けて、国土交通省は市町村をどのようにサポートしているのか伺う。特に、市町村のハザードマップの作成の進捗状況だけでなく、住民の周知についても目標値を設けて、周知の状況を把握しながら推進すべきではないかと思われるが、政府の見解を示されたい。

二 本年七月に秋田市では大規模な内水氾濫により、多くの住宅が浸水被害を受けた。一方で、内水氾濫のハザードマップは、洪水ハザードマップに比べて作成が遅れていると伺っている。また、高潮ハザードマップも津波ハザードマップに比べて作成が遅れているとも伺っている。

 内水氾濫や高潮ハザードマップの作成の進捗状況について示されたい。また、気候変動による異常気象がもたらす災害は、今後も増加が見込まれるため、一日も早く作成していく必要があると思う。これらのハザードマップの作成について目標を定めて推進していくべきであると思うが、政府の見解を示されたい。

  右質問する。