質問主意書

第212回国会(臨時会)

質問主意書

質問第一〇八号

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和五年十二月十二日

水野 素子


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構に関する質問主意書

一 令和五年十一月二十九日の参議院本会議で可決・成立した「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構法の一部を改正する法律」により、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の業務に、今後十年間で計一兆円規模となる基金の管理・運営が新たに加わった。JAXAにおいては既に、近年、防衛省や内閣府、内閣情報調査室等からの受託・受注業務が増えており、巨額の基金の管理・運営業務が加わることで、JAXAの本来業務である研究開発が更に圧迫されることが危惧される。そのため、同日の参議院文教科学委員会の附帯決議は、「機構に基金による助成業務を新たに追加するに当たっては、これまでの業務に支障をきたすことなく新たな業務が円滑に運用されるよう、その人員・予算等について十分な支援策を講ずること」を政府や関係者に求めている。JAXAにおける今後の人員確保について、その規模と時期を含む具体的な計画を示されたい。未定であれば、政府は、いつまでにどのような内容の計画を検討し決定するのか、具体的に説明されたい。

二 前述の基金は、国民の負担によって造成されるものであり、JAXAが運営するに当たっては、当然ながら、厳正な管理と成果の達成が求められる。そのため、前述の附帯決議は「基金の定量的な成果目標を速やかに定め、成果を検証できる体制を整えるとともに、検証結果を公表すること」を求めている。基金の定量的な成果目標を具体的に示されたい。まだ示すことが出来ない場合は、定量的な成果目標を定めるに当たっての基本的な考え方、そして、いつ、どのように策定・決定するのか、今後の方針・計画を具体的に示されたい。

  右質問する。