質問主意書

第212回国会(臨時会)

質問主意書

質問第一〇七号

馬毛島における自衛隊施設整備に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和五年十二月十二日

水野 素子


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   馬毛島における自衛隊施設整備に関する質問主意書

 現在、馬毛島では、米軍の空母艦載機離着陸訓練(FCLP)の施設としても利用可能な自衛隊施設の整備が進められている。防衛省によれば、その整備費用の現時点での総額は、既に契約ベースで八千五百十九億円にもなるという。こうした大規模工事である馬毛島での自衛隊施設整備とその後の運用は、当然のことながら、周辺地域の住民や自治体に多大な影響を与えることから、馬毛島での自衛隊施設整備を決定する前から、施設に対する理解を得るための十分な説明や意見聴取を、住民や自治体に対して行なうべきであるが、十分かつ丁寧に行なわれてきたとは言い難い。

 何故なら、そもそも、馬毛島に自衛隊施設を整備することを決定した経緯が明解ではない。令和五年十一月十四日の参議院外交防衛委員会での防衛省の説明によれば、平成二十三年六月の日米安全保障協議委員会、いわゆる「二プラス二」の共同発表において、FCLPの恒久施設としても使用される新たな自衛隊施設の候補地として馬毛島が「検討対象」となる旨が公表され、それから十年以上後の令和三年十二月二十四日に閣議決定された令和四年度当初予算案において、馬毛島での施設整備に必要な予算が計上されたことから、この閣議決定をもって馬毛島での自衛隊施設整備が正式に決定されたとのことである。では、「二プラス二」共同発表における候補地になった旨の公表から令和四年度当初予算が閣議決定されるまで、政府は、いつ、どのような会議体で馬毛島での自衛隊施設整備に関する議論を行い決定したのか、決定の根拠となる文書の詳細も含めて、具体的に説明されたい。

  右質問する。