質問主意書

第212回国会(臨時会)

質問主意書

質問第一〇〇号

在日米軍及び自衛隊のオスプレイに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和五年十二月十二日

水野 素子


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   在日米軍及び自衛隊のオスプレイに関する質問主意書

 本年十一月二十九日午後二時四十分頃、鹿児島県屋久島東側の沖合にて、訓練中の米空軍横田基地所属のCV22オスプレイ一機が墜落し、乗員八名全員の死亡が認定された。オスプレイの事故としては過去最悪という、極めて深刻な事故である。更なる事故の防止や、オスプレイを運用している在日米軍と自衛隊の隊員の安全確保はもとより、日本国民が抱いているオスプレイの飛行に対する不信・不安を払拭するためにも、今回の事故の原因究明、そして二度と同様の事故を起こさないための対策は徹底して行われなければならない。

 以上の認識の下、質問する。

一 前述のオスプレイの事故を受けて、米軍は、世界のオスプレイ全機の飛行を停止させたと十二月六日に発表した。更に報道によれば、米軍はオスプレイの調達を終了し、オスプレイの製造ラインは令和八年には閉鎖されるとのことである。

 防衛省も認めているように、今回墜落した米空軍CV22と、米海兵隊のMV22、米海軍のCMV22は、一部仕様が異なるものの、機体構造や基本性能(エンジン、飛行システムの基礎)は同じものである。墜落の目撃情報に関する報道によれば、「左翼のプロペラから火を噴き、さらに数秒後、「ボン」という爆発音とともにプロペラの羽根が吹き飛んだ」(令和五年十二月六日朝日新聞)「オレンジ色の炎が見え、プロペラが飛び散って落ちていった」(同)とのことであり、エンジン等の基本部分で問題が生じたことによる墜落の可能性が高いと考えられる以上、今回の墜落事故の原因究明とその対策が完全に実行され、そうした対策の完了を我が国が確認するまでは、米軍のすべてのオスプレイの我が国領空における飛行停止は継続されるべきと考えるが、政府の今後の具体的対応とその理由を示されたい。

二 自衛隊が既に導入・運用している十四機のV22オスプレイも、墜落したCV22と基本構造は同じであり、米軍のオスプレイと同様に、墜落の原因究明と対策が完全に実施されるまでは飛行停止を続けるべきと考えるが、政府の方針とその理由を示されたい。

三 自衛隊が既に導入しているV22に、CV22と同様の欠陥が見つかった場合、米国側の負担による改善・改修が必要なはずである。更に、再発防止が保証されない場合には、全機廃止して損害賠償や購入経費払い戻しの請求を行うべきと考えるが、政府の方針とその理由を示されたい。

四 自衛隊がこれから調達する予定の三機のV22については、原因究明と対策の完全実施まで、調達・購入を停止すべきである。更に、同様の事故が絶対に起きないと我が国が確信できない場合には、三機の購入を中止し、支払い済みの経費については全額返金されるべきと考えるが、政府の方針とその理由を示されたい。

  右質問する。