質問主意書

第212回国会(臨時会)

質問主意書

質問第七四号

消費税が社会保障という特定の目的に使われていることに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和五年十一月三十日

浜田 聡


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   消費税が社会保障という特定の目的に使われていることに関する質問主意書

 令和五年十一月十三日の参議院行政監視委員会の質疑において、佐藤啓財務大臣政務官は税金の定義について「講学上、税とは、国又は地方公共団体が、特別の給付に対する反対給付としてではなく、公共サービスを提供するための資金を調達する目的で、法律の定めに基づいて私人に課す金銭給付と定義付けられているものと承知しております。」と答弁し、また税という名称を付されていない、法令で支払いが義務付けられたものの定義については「例えば、御指摘のありました子ども・子育て拠出金であれば、特定の事業目的のために連帯して費用を負担し合う仕組みと位置付けられておりまして、税とは性格が異なるものとされていると承知をしております。」と答弁した(以下「佐藤財務大臣政務官答弁」という。)。他方、消費税法第一条第二項には「消費税の収入については、地方交付税法(昭和二十五年法律第二百十一号)に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費に充てるものとする。」とされており、特定の目的に消費税収入を充てることが定められている。これらを踏まえて、以下質問する。

一 現在、消費税収入は、消費税法第一条第二項に基づき特定の経費等に充てられているか。

二 前記一について、消費税収入が消費税法第一条第二項に基づき特定の経費に充てられている場合、佐藤財務大臣政務官答弁の定義に基づくと、特定の目的に連帯した負担金という定義になるのではないか。政府見解を示されたい。

三 消費税法のように、法令等で特定の経費に充てることと定められた税目は他にあるか。あれば当該税目を全て示されたい。

 質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。

  右質問する。