質問主意書

第211回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一一第一二四号
  令和五年六月三十日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出性犯罪の再犯防止に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出性犯罪の再犯防止に関する質問に対する答弁書

一及び三について

 お尋ねの「性犯罪行為の「病気や障害としての側面」からのアプローチ」の意味するところが必ずしも明らかではないが、刑事施設及び保護観察所においては、性犯罪をした者に対し、精神科医療機関で実施されている精神療法である認知行動療法の手法を取り入れた「性犯罪者処遇プログラム」を実施しており、同プログラムについては、これまでもその効果を検証するほか、医師等の外部有識者による検討会を開催しており、それらの結果等を踏まえ内容を改訂している。

 また、保護観察所においては、刑事施設や地域の医療機関等と連携し、性犯罪をした者について、刑事施設に在所中から必要に応じ地域の医療機関等の医師による面接を実施するなどして、出所後にも必要な治療や支援が受けられるよう調整を行っている。

 これらの取組により、性犯罪をした者の再犯防止のための取組は一定の成果を上げているものと考えているが、引き続き、同プログラムの更なる充実を図ることなどを通じ、性犯罪をした者の再犯防止のための取組を強化してまいりたい。

二について

 お尋ねの「性犯罪行為を抑止する又は再犯を防止する上での「啓発や性教育」の重要性」の意味するところが必ずしも明らかではないが、性犯罪を防止するためには、社会全体への啓発に取り組むとともに、学校等において、児童生徒等の発達段階に応じた適切な教育等を実施することが重要であると考えている。