第211回国会(常会)
内閣参質二一一第九二号 令和五年六月十六日 内閣総理大臣 岸田 文雄
参議院議長 尾辻 秀久 殿 参議院議員齊藤健一郎君提出安倍晋三首相(当時)が日本再興戦略で掲げた「所得十年で百五十万円増」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員齊藤健一郎君提出安倍晋三首相(当時)が日本再興戦略で掲げた「所得十年で百五十万円増」に関する質問に対する答弁書 一について お尋ねの「理由」については、新型コロナウイルス感染症による経済への影響などが考えられる。 二について お尋ねについては、「二〇二三年一~三月期四半期別GDP速報(二次速報値)」(令和五年六月八日内閣府公表)等に基づき、①前年度からの増減の推計値及び②当該増減の分析を年度ごとにお示しすると、次のとおりである。 平成二十五年度 ①十四・〇万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が十一・〇万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が三・〇万円程度増加したため。 平成二十六年度 ①十・四万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が九・〇万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が一・四万円程度増加したため。 平成二十七年度 ①十五・〇万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が十四・一万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が一・〇万円程度増加したため。 平成二十八年度 ①一・九万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が三・五万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が一・六万円程度減少したため。 平成二十九年度 ①九・九万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が九・〇万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が〇・九万円程度増加したため。 平成三十年度 ①二・四万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が一・三万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が一・一万円程度増加したため。 令和元年度 ①一・一万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が〇・九万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が〇・二万円程度増加したため。 令和二年度 ①十五・六万円程度減少 ②一人当たり名目国内総生産が十四・〇万円程度減少し、一人当たりの海外からの所得の純受取が一・六万円程度減少したため。 令和三年度 ①二十・一万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が十二・六万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が七・四万円程度増加したため。 令和四年度 ①十六・三万円程度増加 ②一人当たり名目国内総生産が十一・一万円程度増加し、一人当たりの海外からの所得の純受取が五・二万円程度増加したため。 三について お尋ねの「国民全体の所得」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、名目国民総所得については、岸田内閣において、「いつまでにいくら増やすのか」といった目標は掲げていない。 |