質問主意書

第211回国会(常会)

答弁書

内閣参質二一一第八五号
  令和五年六月九日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員神谷宗幣君提出我が国のカウンターインテリジェンス強化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員神谷宗幣君提出我が国のカウンターインテリジェンス強化に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 諜報活動の取締りに関して各国が置かれている状況は様々であり、お尋ねの「諜報活動の検挙事例」の件数の多寡について評価を行うことは困難である。また、「処分」に関するお尋ねについては、一般論として、検察当局においては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づき適切に対処しているものと承知しており、また、裁判所の判断に関わる事柄については、お答えすることを差し控えたい。その上で、政府としては、カウンターインテリジェンスに関する機能の強化は重要と認識しており、情報収集・分析体制の充実強化、違法行為の取締りの徹底等に取り組んでいるところである。

 御指摘の「一般の犯罪捜査とは次元の異なる捜査を可能とする法的整備」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないところ、諜報活動を取り締まるための法整備については、様々な議論があるものと承知しているが、政府としては、今後ともカウンターインテリジェンスに関する機能の更なる強化について検討を行ってまいりたい。

 「公表」に関するお尋ねについては、外国による諜報活動に関する取締りの結果や捜査の過程で解明された事項について、警察において、適切な公表に努めているところであり、引き続き、こうした取組に努めてまいりたい。