質問主意書

第210回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一〇第六九号
  令和四年十二月二十日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員山本太郎君提出福島第一原子力発電所一号機ペデスタル内調査に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員山本太郎君提出福島第一原子力発電所一号機ペデスタル内調査に関する質問に対する答弁書

一から三までについて

 御指摘の「ペデスタルの強度が失われた際にどのようなことが起きうるのか」、「伴委員がこの発言で指摘する事態が起こりうる可能性」及び「東京電力が同資料で示した影響評価」については、原子力規制委員会に設置した特定原子力施設監視・評価検討会において検討を進めているところであり、これまでに東京電力ホールディングス株式会社(以下「東京電力」という。)福島第一原子力発電所一号機の原子炉格納容器(以下「格納容器」という。)内のペデスタル(以下「ペデスタル」という。)の状況を確認できた範囲がごく一部に限られていること及び格納容器内部の状況に関する今後の調査を踏まえる必要があることから、現時点において、当該検討の結論を得ていない。

四及び五について

 ペデスタル内部の状況に関する調査については、技術的に難易度が高いため不確実性が大きい一方、ペデスタル外部の状況に関する調査については、既に実績があり不確実性が小さいものであり、今般、東京電力が実施する格納容器内部の状況に関する調査においてペデスタル外部の状況に関する調査をペデスタル内部の状況に関する調査の前に実施することは、ペデスタル内部及び外部の状況を速やかに確認する観点からも妥当であると考えている。このため、政府としては、令和四年九月十二日の特定原子力施設監視・評価検討会において東京電力が示した格納容器内部の状況に関する調査の工程に関して東京電力に変更を求めることは考えていない。

六について

 御指摘の「支持機能の健全性」については、これまでコンピューター解析によるシミュレーション等を行ってきており、今後の格納容器の内部の状況に関する調査から新たな知見が得られれば、当該知見を活用して評価を進めていく考えである。現時点においては、格納容器の内部の状況に関する調査を進めている状況であるため、お尋ねの「支持機能の健全性が確認される時期」について、お答えすることは困難である。