質問主意書

第210回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一〇第三五号
  令和四年十一月十八日
内閣総理大臣臨時代理        
国務大臣 松野 博一


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員神谷宗幣君提出新型コロナワクチン購入契約の情報公開に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員神谷宗幣君提出新型コロナワクチン購入契約の情報公開に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「欧州議会のCOVID公聴会でファイザー社役員が「ワクチンを接種すればウイルスを他の人への感染を防止できるかどうかについては、テストを行っていない」と述べたとされていること」については、直接的な「状況」の「調査」を行っていないが、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種(以下「新型コロナ予防接種」という。)に使用するワクチン(以下「新型コロナワクチン」という。)については、ファイザー社の新型コロナワクチンも含め、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、企業から提供されるデータや海外の論文等の科学的知見等に基づき、専門家による議論が行われ、発症予防効果、重症化予防効果等について確認している。

二について

 令和四年度予備費を使用して購入した新型コロナワクチンのうち、ファイザー社の新型コロナワクチン千万回分及びモデルナ社の新型コロナワクチン千八百万回分は、新型コロナ予防接種における三回目の接種の促進のために必要であったことから購入したものである。また、令和四年度予備費を使用して購入した新型コロナワクチンのうち、ファイザー社の新型コロナワクチン七千五百万回分及びモデルナ社の新型コロナワクチン七千万回分は、新型コロナ予防接種を追加的に実施する可能性に備え、どの企業がオミクロン株に対応する新型コロナワクチンの開発に成功するのか明らかではない中で、実施に必要な数量を確実に確保する必要があったことから購入したものである。

 また、令和五年度以降の新型コロナ予防接種の在り方については、今後の感染状況等を踏まえ、適時適切に判断していくこととしており、仮に実施することとなった場合の枠組み等は現時点で決まっていないが、様々な可能性を考慮し、事前に一定数量の新型コロナワクチンを確保しておく必要があると考えている。

三及び四について

 お尋ねの「不利益を被るおそれがない事項」及び「協議」の意味するところが必ずしも明らかではないが、新型コロナワクチンに係る企業との交渉や契約に関する情報の公開については、これまでも可能な限りの対応に努めてきたところであり、引き続き、「秘密保持契約」を踏まえ、適切に対応してまいりたい。また、「秘密保持契約」は各企業と政府との間で締結しており、その内容については、政府として承知しているものである。

五について

 お尋ねについては、仮定の御質問であり、お答えすることは差し控えたい。