質問主意書

第210回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二一〇第二二号
  令和四年十一月四日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員神谷宗幣君提出「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員神谷宗幣君提出「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」に関する質問に対する答弁書

一及び二について

 重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案においては、土地取引の中止を命ずる等の土地取引規制については、内閣官房において開催した国土利用の実態把握等に関する有識者会議の提言(令和二年十二月二十四日「国土利用の実態把握等のための新たな法制度の在り方について 提言」)において、あらかじめその基準や要件を明確に定めておくことは困難であり、その在り方については慎重に検討していくべきであるとされていること等を踏まえ規定しなかったが、土地等の利用者に対し、その国籍にかかわらず、重要施設及び国境離島等に対する機能阻害行為を防止するため勧告及び命令ができるものとした。

三について

 お尋ねについては、「重要施設の施設機能及び国境離島等の離島機能を阻害する土地等の利用の防止に関する基本方針」(令和四年九月十六日閣議決定)において、勧告及び命令の対象となり得る機能阻害行為の類型を例示しているとおりである。

四について

 「外国軍情報機関による自衛隊基地に対する情報収集活動を防止する」目的で、国が「土地や物件」を収用することはできない。

五について

 「「注視区域」又は「特別注視区域」内の土地を取得するため、日本人協力者等を利用し、何らかの方法で土地所有者を偽装する」の意味するところが明らかではなく、お答えすることは困難である。