質問主意書

第210回国会(臨時会)

質問主意書

質問第四〇号

ストーカー規制の更なる推進に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和四年十一月十八日

塩村 あやか


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   ストーカー規制の更なる推進に関する質問主意書

 ストーカー規制については、平成十一年の桶川事件を契機としてストーカー行為等の規制等に関する法律(平成十二年法律第八十一号。以下「ストーカー規制法」という。)が制定され、以後対策が講じられてきた。令和三年に施行された改正ストーカー規制法では、GPS機器等を用いた行為に対する規制等が導入されるなど、対策が強化された。しかし、ストーカー規制をめぐっては依然として課題が残されており、引き続き取組を進めていく必要がある。こうした背景を踏まえ、以下質問する。

一 内閣府男女共同参画局ウェブサイトで公表されている調査研究によると、ストーカー行為への対応に特化した調査研究は、「ストーカー行為等の被害者支援実態等に関する調査研究事業」報告書(平成二十七年三月公表)が最新である。ストーカー行為等をめぐる被害実態等について、現行法の枠組みにとどまらず課題を明らかにするため、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターに寄せられた相談を分析するなど、ストーカー行為等と直接的な関係が薄い事例も含めた調査を、政府が責任を持って行う必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。

二 ストーカー規制法第二条第一項に規定する「つきまとい等」の定義においては、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」と規定されるなど、恋愛感情等がストーカー行為等の要件となっている。諸外国では、こうした恋愛感情を構成要件としていないことを踏まえれば、ストーカー規制法の次の改正に際しては、この要件を外すべきではないかと考えるが、これに対する政府の見解を明らかにされたい。加えて、現時点においてストーカー規制法をめぐる課題と認識しているものはあるか。

  右質問する。