質問主意書

第210回国会(臨時会)

質問主意書

質問第三三号

嘉手納飛行場パパループ地区への防錆整備格納庫移設に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和四年十一月七日

髙良 鉄美


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   嘉手納飛行場パパループ地区への防錆整備格納庫移設に関する質問主意書

 二〇二二年八月三十一日、嘉手納町議会から内閣総理大臣に宛てて「パパループ地区への防錆整備格納庫移設を前提とした文化財調査を即時中止し、移設計画の撤回を求める意見書」が提出されている。この意見書によれば、二〇二二年五月二十五日、第十八航空団司令官から嘉手納町長に対し「防錆整備格納庫をパパループ内、住宅地側の区画に規模を拡大し整備する予定」との説明があった、とされる。また、沖縄県議会も「嘉手納飛行場パパループ地区への防錆整備格納庫移設に関する意見書」を二〇二二年十月十八日に内閣総理大臣に宛てて提出している。これらについて以下、質問する。

一 嘉手納飛行場パパループ地区への防錆整備格納庫移設計画について、日本政府に対し、いつ、米側のどの機関から日本側のどの機関へ連絡があったか、またその内容を明らかにされたい。

二 嘉手納飛行場パパループ地区への防錆整備格納庫移設計画の進捗状況と今後の予定について、政府が把握している情報を明らかにされたい。

三 米軍が移設を予定している場所は住民居住地に近く、町民の健康被害や環境汚染、騒音などの被害が拡大することが大きく懸念されている。移設後発生しうる被害について、どのようなものがあるか、政府の見解を示されたい。

四 浜田防衛相は、二〇二二年十月二十一日の記者会見において、「現在、米側との間において、嘉手納町のご懸念を伝達した上で、建設計画の詳細について説明を求めつつ、様々なレベルで協議を行っている」と述べた。現時点での協議の進捗を明らかにされたい。

五 嘉手納町議会や沖縄県議会はそれぞれ意見書の中で、パパループ地区への防錆整備格納庫移設計画を「撤回」あるいは「見直し」を米軍に求めるよう、内閣総理大臣に要請している。これらの意見書について政府の見解を示されたい。

六 嘉手納町は町の八十二パーセントを米軍基地に占められており、町民生活は日常的に米軍基地によって大きく影響を受けている。特に戦闘機の離発着時、飛行訓練中、駐機中のエンジンの騒音や排気ガスの悪臭、PFOS等の水質汚染等が町民の健康を大きく脅かしている。嘉手納飛行場周辺の基地被害の現状について、政府が把握している情報を明らかにした上で、町民の生命、安全及び生活を守るための対策を示されたい。

  右質問する。