質問主意書

第209回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二〇九第一八号
  令和四年八月十五日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員神谷宗幣君提出ウクライナへの我が国の防衛装備品の供与(移転)及び穀物輸出等にかかわる支援に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員神谷宗幣君提出ウクライナへの我が国の防衛装備品の供与(移転)及び穀物輸出等にかかわる支援に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねについては、令和四年三月八日の記者会見において、松野内閣官房長官が「今回の支援は、国際法違反の侵略を受けているウクライナへの支援であり、欧州のみならず、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為に対し、国際社会と結束して、毅然と行動することは、我が国の今後の安全保障の観点からも極めて重要であります」と述べたとおりである。

二について

 お尋ねについては、現下のウクライナ情勢を踏まえれば、我が国とロシアとの関係をこれまでどおりにしていくことはできないと考えており、令和四年五月二十五日の参議院本会議において、岸田内閣総理大臣が「ロシアが一刻も早く侵略をやめるよう、我が国は、G7を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、強力な対ロ制裁措置を講じつつ、ウクライナ支援を行ってまいります」と述べ、また、同年四月一日の参議院本会議において、同内閣総理大臣が「今後の日ロ関係については、今この現在、この現下の状況において申し上げる状況にはないと認識をしております」と述べたとおりである。

三について

 御指摘の「世界的食料危機につながる事態」の意味するところが必ずしも明らかではないが、穀物の供給不足の懸念から国際的に穀物の取引価格が上昇し、食料品の価格が高騰するとともに、開発途上国を中心とした各国への穀物の安定供給に深刻な影響を及ぼしていると認識しており、我が国としては、G7を始めとする国際社会と連携し、適切に対応してまいりたい。

四について

 前段のお尋ねについては、例えば、国連食糧農業機関(FAO)を通じ、ウクライナに対し、穀物の貯蔵庫や積込み・搬出用の機材を提供するなどの支援を行ってきているところであり、また、後段のお尋ねについては、ロシアによるウクライナ侵略が継続しており、現時点において、ウクライナ側から機雷の除去に関する支援の要請はないと承知している。