質問主意書

第209回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二〇九第一五号
  令和四年八月十五日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 尾辻 秀久 殿

参議院議員川田龍平君提出HPVワクチンの副反応疑い報告状況に関する製造販売業者からの報告、医療機関から報告された症例、医療機関報告「重複症例数」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員川田龍平君提出HPVワクチンの副反応疑い報告状況に関する製造販売業者からの報告、医療機関から報告された症例、医療機関報告「重複症例数」に関する質問に対する答弁書

一について

 サーバリックス、ガーダシル及びシルガード九に係るお尋ねの「前記資料に記載されている「重複症例」」の件数については、「販売開始からの累計」の件数は、それぞれ、九百六十九件、二百五十七件及び一件であり、令和三年十月一日から同年十二月三十一日までの件数は、それぞれ、零件、六件及び零件である。

二について

 製造販売業者からの報告については、特定の副反応の症状がその重篤度にかかわらず一律に報告されること等があるため、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の審議を踏まえ、症状の重篤度に関しては、医療機関からの評価を基に判断することが適切であると考えている。このため、御指摘の「医療機関から非重篤として報告され、製造販売業者から追加報告があった重複症例」については、原則として「医療機関からの報告」における「重篤」に該当しない症例として計上しているが、製造販売業者の追加調査により医療機関の判断が重篤に変更されたものに限り「医療機関からの報告」における「重篤」に該当する症例(以下「医療機関からの重篤としての報告」という。)として計上している。

三について

 お尋ねの件数は四百六十八件である。

四について

 サーバリックス、ガーダシル及びシルガード九に係るお尋ねの報告の件数について、「販売開始からの累計」の件数については、製造販売業者の件数は、それぞれ、千三百七十四件、二百九十一件及び十七件、医療機関の件数は、それぞれ、五百五十五件、二百十八件及び一件であり、令和三年十月一日から同年十二月三十一日までの件数については、製造販売業者の件数は、それぞれ、一件、十二件及び五件、医療機関の件数は、それぞれ、零件、八件及び零件である。

五について

 御指摘の「接種後に重篤な症状として報告があったのは、ワクチンを受けた一万人あたり約六人です」の数値については、令和三年十月二十二日に開催された第七十一回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び令和三年度第二十回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(以下「合同部会」という。)資料三の八及び資料三の九におけるサーバリックス及びガーダシル(以下「二ワクチン」という。)それぞれに係る医療機関からの重篤としての報告の件数に「製造販売業者からの報告」の件数を加えて得た数の合計を合同部会資料三の八及び資料三の九における二ワクチンそれぞれの「推計した接種者数」の合計で除して得たものである。

六について

 二についてでお答えしたとおり、症状の重篤度については、医療機関からの評価を基に判断することが適切であると考えており、お尋ねについてお答えすることは差し控えたい。

七について

 お尋ねについて、令和四年四月十三日に開催された第七十八回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び令和四年度第一回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会において、御指摘の「前記二の扱い」をしているワクチンは、HPVワクチンのみである。