質問主意書

第209回国会(臨時会)

質問主意書

質問第一五号

HPVワクチンの副反応疑い報告状況に関する製造販売業者からの報告、医療機関から報告された症例、医療機関報告「重複症例数」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和四年八月五日

川田 龍平


       参議院議長 尾辻 秀久 殿



   HPVワクチンの副反応疑い報告状況に関する製造販売業者からの報告、医療機関から報告された症例、医療機関報告「重複症例数」に関する質問主意書

 第七十八回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和四年度第一回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(二〇二二年(令和四年)四月十三日)において厚生労働省より提出された資料二―八、二―九及び二―十では、HPVワクチンの副反応疑い報告状況に関する重篤例の転帰の注意点として、「製造販売業者からの報告は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第六十八条の十に基づき「重篤」と判断された症例について報告されたものである。なお、製造販売業者からの報告には、医療機関から報告された症例と重複している症例が含まれている可能性があり、重複症例は、医療機関報告として計上している。」とする記載がある。この記載に関連して以下質問する。

一 前記資料に記載されている「重複症例」は何例か。サーバリックス、ガーダシル、シルガード九それぞれについて、販売開始からの累計症例数、及び令和三年十月一日から同年十二月三十一日までの症例数を明らかにされたい。

二 令和四年四月十三日の前記部会資料においては、医療機関から非重篤として報告され、製造販売業者から追加報告があった重複症例については、医療機関報告の非重篤として累計件数を計上していたことで間違いはないか。

三 令和四年四月十三日の前記部会報告において、医療機関から報告された非重篤症例として計上した症例数中、医療機関から非重篤として報告され、製造販売業者から追加報告があった重複症例の数は、販売開始から累計で何件か。

四 前記三の重複症例を、医療機関から報告された非重篤症例ではなく、製造業者からの報告(前記法第六十八条の十により「重篤」と判断された症例)として計上した場合、製造業者からの報告、医療機関報告のうち重篤としての報告は、販売開始からの累計でそれぞれ何症例となるか。また、令和三年十月一日から同年十二月三十一日までの症例数は何件となるか。サーバリックス、ガーダシル、シルガード九それぞれについて明らかにされたい。

五 厚生労働省が策定した「HPVワクチンに関するリーフレット(令和四年(二〇二二年))」の概要版の三ページに「ワクチンが原因となったものかどうかわからないものをふくめて、接種後に重篤な症状として報告があったのは、ワクチンを受けた一万人あたり約六人です」とする記載があるが、一万人あたり六人は、製造販売業者からの報告数と医療機関からの報告のうち重篤の件数を足し合せたものを分子とし、接種スケジュールを勘案して出荷数量より推計した接種者数を分母として算出したものと理解してよいか。一万人あたり約六人と算出した具体的な計算を明らかにされたい。

六 前記四記載のとおり、前記三記載の重複症例を製造業者からの報告として計上したうえで、前記五の方法によって計算をすると、重篤症例は一万人あたり約何人となるか明かにされたい。

七 前記二の扱いは、HPVワクチンのみか。前記部会・前記調査会に、厚生労働省より資料提出されている他のワクチンでも同様の扱いがあるのであれば、そのワクチン名を明らかにされたい。

  右質問する。