質問主意書

第208回国会(常会)

答弁書

内閣参質二〇八第三〇号
  令和四年三月二十九日
内閣総理大臣 岸田 文雄



       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員羽田次郎君提出日本の経済制裁によって影響を受けるロシア人の人権に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員羽田次郎君提出日本の経済制裁によって影響を受けるロシア人の人権に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「林大臣の答弁は、戦争を止めるという大きな目的を達成するため、ロシア人の生活、とりわけロシア国内におけるもっとも弱い立場の人々に影響が及ぶことに配慮をする余地はなく、それらの方々の人権侵害については関知しない、という姿勢であると受け取らざるを得ない」及び「戦争こそ最大の人権侵害であり、「人間の安全保障」を日本外交の柱に据える方針は、戦争を止める目的の前には棚上げする」の意味するところが明らかではなく、お尋ねについてお答えすることは困難であるが、いずれにせよ、令和四年三月八日の参議院外交防衛委員会において、林外務大臣が「今回のロシアによるウクライナ侵略、これは、・・・力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序を揺るがす行為であります。やはり、この秩序の根幹を守り抜くためには、国際社会は結束して毅然と行動しなければならないと考えております。今回の事態を受けて、我が国国民だけではなくてロシア国民にも様々な影響が及ぶということは避けられないと考えますけれども、先ほど申し上げましたこの大きな目的のために、引き続き、今後の状況を踏まえつつ、G7を始めとする国際社会と連携して適切に取り組んでまいりたいと考えております。」と答弁したとおりである。

二について

 お尋ねの「日本国内のロシア人」に対する「発信」及び「日本国民」に対する「呼びかけ」については、検討中であるが、引き続き、状況を見極めつつ、適切に対応していく考えである。