質問主意書

第208回国会(常会)

答弁書

内閣参質二〇八第二四号
  令和四年三月十五日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員塩村あやか君提出就職氷河期世代を対象とした限定求人の改善状況に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員塩村あやか君提出就職氷河期世代を対象とした限定求人の改善状況に関する質問に対する答弁書

一について

 御指摘の「令和元年度決算審査措置要求決議について講じた措置」における「求人者に限定求人の趣旨を十分に説明」については、「令和元年度決算審査措置要求決議」を受け、厚生労働省において、「公共職業安定所における就職氷河期世代を積極的に募集する求人申込みの受理に係る留意事項について」(令和三年六月十日付け職首発〇六一〇第一号厚生労働省職業安定局首席職業指導官通知)を発出し、都道府県労働局に対して、公共職業安定所において、求人の受理時等の機会を捉え、求人者に対し、就職氷河期世代を対象とした求人(以下「限定求人」という。)の趣旨を十分に説明し、限定求人については、就職氷河期世代の不安定就労者に限り応募を受け付けること等の限定求人の趣旨に沿った取扱いの徹底を指示するとともに、公共職業安定所においては、求人の開拓の際に、限定求人を検討していない事業主を含め、事業主に対し、限定求人の趣旨を記載したリーフレットを使用して説明しているほか、同省ホームページにおいても、限定求人の趣旨について広く周知している。また、その説明に当たっては、限定求人については、就職氷河期世代の不安定就労者及び無業者に限り応募を受け付けることや、限定求人と同じ内容であるが限定求人と採用枠を分けて就職氷河期世代以外も募集する場合は、別の求人として管理することを明確に説明することとしている。

 こうした説明や周知は、求人の受理時や求人の開拓等の機会を捉え、随時実施しているため、お尋ねの「実施時期、説明回数などの実施の実績」については、統計をとっておらず、お答えすることは困難である。

二について

 お尋ねの「就職氷河期世代以外にも同時期・同条件で求人が行われた政策目的に沿っていない求人がどの程度減少したか」については、求人条件の変更は求人者が随時行っているため、網羅的に把握することは困難であり、お答えすることは困難である。

 また、お尋ねの「限定求人制度創設後の限定求人者数」については、統計をとっておらず、お答えすることは困難であるが、限定求人を開始した令和元年八月から令和三年十二月までの間における①令和元年度第二四半期、②同年度第三四半期、③同年度第四四半期、④令和二年度第一四半期、⑤同年度第二四半期、⑥同年度第三四半期、⑦同年度第四四半期、⑧令和三年度第一四半期、⑨同年度第二四半期及び⑩同年度第三四半期の限定求人の総数及びその職種別の数については、それぞれ次のとおりである。

 総数 ①百八十六人、②千六十四人、③千二百五十五人、④九百七十四人、⑤千四百五十七人、⑥三千十六人、⑦三千四百二十七人、⑧三千百六十四人、⑨三千九百五十九人及び⑩四千四百六人

 管理的職業 ①零人、②二人、③九人、④二人、⑤五人、⑥八人、⑦十人、⑧六人、⑨七人及び⑩十人

 専門的・技術的職業 ①二十四人、②八十七人、③七十六人、④八十二人、⑤七十二人、⑥百六十五人、⑦百四十人、⑧九十六人、⑨二百二十三人及び⑩三百五人

 事務的職業 ①十九人、②六十九人、③九十人、④五十九人、⑤七十三人、⑥八十九人、⑦百十二人、⑧八十一人、⑨百四十三人及び⑩二百六人

 販売の職業 ①十人、②六十一人、③百十人、④七十九人、⑤七十八人、⑥二百八十三人、⑦三百七十七人、⑧二百八十九人、⑨三百三十二人及び⑩四百五十七人

 サービスの職業 ①十九人、②百三十二人、③百五十一人、④百四人、⑤百四十六人、⑥三百四十七人、⑦三百八十六人、⑧二百九十四人、⑨四百八十一人及び⑩五百六人

 保安の職業 ①零人、②二十六人、③百六人、④七十五人、⑤百三十八人、⑥三百十五人、⑦四百人、⑧三百八十七人、⑨四百七十四人及び⑩四百九十八人

 農林漁業の職業 ①一人、②一人、③二人、④三人、⑤十四人、⑥二十一人、⑦二十二人、⑧十七人、⑨二十二人及び⑩二十一人

 生産工程の職業 ①五十三人、②百七人、③六十五人、④四十三人、⑤八十三人、⑥百五十人、⑦二百七十九人、⑧二百七十二人、⑨四百五十人及び⑩五百二十五人

 輸送・機械運転の職業 ①十三人、②四百二十六人、③四百六十三人、④三百三十一人、⑤五百七十八人、⑥千三百二十人、⑦千二百十一人、⑧千二百八十二人、⑨千三百四十四人及び⑩千三百六十四人

 建設・採掘の職業 ①十六人、②六十二人、③九十六人、④百二十三人、⑤百九十一人、⑥二百二十六人、⑦三百三十人、⑧三百二十三人、⑨三百四十一人及び⑩三百二十九人

 運搬・清掃等の職業 ①三十一人、②九十一人、③八十七人、④七十三人、⑤七十九人、⑥九十二人、⑦百六十人、⑧百十七人、⑨百四十二人及び⑩百八十五人

三について

 お尋ねについては、御指摘の「就職氷河期世代の求職者のニーズに合った求人開拓」を強化するため、令和四年度予算において、公共職業安定所で行う求人の開拓や就職氷河期世代向け面接会の開催等の取組を集中的に実施するため、就職支援コーディネーターの増員に係る経費を計上しているところであり、今後とも、就職氷河期世代の求職者のニーズに合った求人の開拓に努めてまいりたい。