質問主意書

第208回国会(常会)

答弁書

内閣参質二〇八第一八号
  令和四年三月八日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員足立信也君提出福島県民健康調査「甲状腺検査」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員足立信也君提出福島県民健康調査「甲状腺検査」に関する質問に対する答弁書

一及び四について

 福島県「県民健康調査」甲状腺検査(以下「甲状腺検査」という。)は、福島県において、地元の医師や医学等の専門家で構成される「県民健康調査」検討委員会(以下「検討委員会」という。)の議論を踏まえて実施しているものであり、お尋ねについては、政府としてお答えすることは差し控えたい。

二について

 環境省において、甲状腺検査の実施主体である福島県に対する支援の一環として、甲状腺検査の任意性を改めて説明する「甲状腺検査を受ける前に」(令和三年六月環境省作成)を作成し、福島県立医科大学と連携して検査対象者全員に配布し、自分の意思で甲状腺検査を受けるか否かの選択ができることを周知しているところである。

 また、「一時的に検査を見合わせるべきではないか」とのお尋ねについては、同県において、検討委員会の議論を踏まえて実施している甲状腺検査に関するものであり、政府としてお答えすることは差し控えたい。

三について

 御指摘の「過剰診断の具体的な不利益の説明は全くなく、対象者やその家族が不利益を正しく理解できていない」の意味するところが必ずしも明らかではないが、福島県において、小中学生向けの記載を含む「福島県「県民健康調査」甲状腺検査 検査のメリット・デメリット」(令和二年二月福島県・福島県立医科大学作成)の検査対象者全員への配布や、福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センターのホームページを通じた情報提供により、甲状腺検査に伴うデメリットを周知していると承知している。

五について

 御指摘の「責任」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、いずれにせよ、政府としては、引き続き、福島県が実施する甲状腺検査に必要な支援を行っていく考えである。