質問主意書

第207回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二〇七第五四号
  令和四年一月七日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出精神科病院の新型コロナウイルス集団感染の防止に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出精神科病院の新型コロナウイルス集団感染の防止に関する質問に対する答弁書

一の1について

 御指摘の「調査結果」については、死亡に至る要因等の詳細が記載されていないため、その評価について一概にお答えすることは困難である。

一の2について

 新型コロナウイルス感染症にかかった精神疾患の患者の入院に当たっては、特別な配慮を要することから、政府としては、都道府県等に対し、「障害児者に係る医療提供体制の整備について」(令和三年一月二十七日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部及び社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課事務連絡)において、その障害特性と必要な配慮を踏まえて、あらかじめ受入れ医療機関について検討を行うよう依頼してきたところであり、さらに、「今夏の感染拡大を踏まえた今後の新型コロナウイルス感染症に対応する保健・医療提供体制の整備について」(令和三年十月一日付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡)において、今後の感染拡大に備えた「保健・医療提供体制確保計画」の策定について依頼し、令和三年十一月末時点で、精神疾患の患者を含め、約三万七千人が入院できる体制を構築したところである。

二及び三の1について

 厚生労働省において把握している限りでは、御指摘の「精神科病院でのワクチン接種は、一般より大幅に遅れた」との事実について承知しておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。なお、政府としては、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種について、精神疾患の患者を含め、接種を希望する全ての者が接種できるよう、引き続き、地方公共団体等と連携しつつ取り組んでまいりたい。

三の2について

 お尋ねの「接種の前倒し(接種間隔の短縮)」については、「初回接種完了から八か月以上の経過を待たずに新型コロナワクチンの追加接種を実施する場合の考え方について」(令和三年十二月十七日付け厚生労働省健康局健康課予防接種室事務連絡)において、市町村(特別区を含む。)は、「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引き(第六版)(以下「手引き」という。)第二章の二の(二)のア(表一)に掲げる医療従事者等」、「手引き第二章の二の(二)のウ(表三)に掲げる高齢者施設等(以下「高齢者施設等」という。)の入所者及び従事者、通所サービス事業所(手引き同エに掲げる事業所等のうち通所によるサービスを提供するものをいう。以下同じ。)の利用者及び従事者並びに病院又は有床診療所の入院患者」及びこれらの者を除いた六十五歳以上の者(以下「対象者」という。)に対しては、「初回接種の完了から八か月以上の経過を待たずに追加接種を実施できること」としたところであり、精神疾患の患者についても、病院若しくは有床診療所の入院患者又は六十五歳以上の者であれば対象者に含まれるものである。