質問主意書

第207回国会(臨時会)

質問主意書

質問第二五号

「中絶薬」という文言の使用の見直しに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和三年十二月十七日

塩村 あやか


       参議院議長 山東 昭子 殿



   「中絶薬」という文言の使用の見直しに関する質問主意書

 「中絶薬」、「経口妊娠中絶薬」という文言が、民間機関ばかりでなく、政府の資料や国会答弁等においても使用されている。しかしながら、中絶で使用されるそれらの薬は、子宮内に妊娠の組織がとどまった状態である稽留流産の場合にも使用されるものであることから、「流産・中絶薬」という文言を使用する方が事実に忠実であり、分かりやすいと考える。または、英語の「abortion」という単語が、中絶と流産の両方の意味を持っていることから、海外で呼称されている「アボーションピル」という文言を使用することも考えられる。

 流産する女性にとっては「中絶薬」を使用するということに少なからず抵抗を持つこともあり得る。このような考えに基づいて、私はこれまで国会における質疑において「流産・中絶薬」という文言を使用してきており、文言の使用の見直しを求める女性や女性団体の意見もある。

 以上を踏まえ、以下質問する。

一 「中絶薬」、「経口妊娠中絶薬」は、政府として決定又は定着している文言であるが、政府が他の文言を使用することに不都合があるのか示されたい。

二 文言の使用の見直しが必要であるとの意見について、政府はどのように受け止めているか、また、見直す可能性はあるのか見解を示されたい。

三 文言の使用を見直す場合、具体的にどのような対応を行うのか見解を示されたい。

  右質問する。