質問主意書

第207回国会(臨時会)

質問主意書

質問第一五号

がん検診の受診率向上及び痛くない婦人科検診の方法の普及促進に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和三年十二月十六日

塩村 あやか


       参議院議長 山東 昭子 殿



   がん検診の受診率向上及び痛くない婦人科検診の方法の普及促進に関する質問主意書

 令和元年の国民生活基礎調査によれば、過去二年間において乳がん検診を受診した者(四十歳から六十九歳のうち入院者を除いた女性)は四十七・四%、子宮がん(子宮頸がん)検診を受診した者(二十歳から六十九歳のうち入院者を除いた女性)は四十三・七%といずれも五割を切っており、先進諸国と比較して検診受診率が低い状況にある。

 また、国立研究開発法人国立がん研究センターの調査によれば、全国の医療機関において令和二年の一年間にがんと診断または治療された件数が前年から約六万件減少しており、コロナ禍における受診控えも影響しているとみられる。

 がん検診の受診率を向上させることは喫緊の重要課題であると考え、以下質問する。

一 乳がんや子宮がん(子宮頸がん)検診の受診率が五割を切っている理由及び他の先進諸国と比較した評価について、政府の見解を示されたい。

二 乳がんの検査法として、MRI検査(ドゥイブス法等)が注目されている。同検査法は無痛で着衣のまま受診できるうえ、MRI検査であるため放射線による被ばくの心配もない。受診する上で、「痛くない、恥ずかしくない」といった視点は重要であり、受診率向上のために非常に有効な手段であると考える。同検査法は感度が良いために、偽陽性の可能性が高くなる恐れもあるというが、見逃しが少なくなる利点もある。日本において、乳がんの検査法として同検査法が受診できる施設数についての把握状況について示されたい。また、同検査法も含めた様々な検査法の存在を広く周知し、普及させることは受診率向上のために有効であると考えるが、政府の見解を示されたい。

三 国立研究開発法人国立がん研究センターの調査結果が示すがんの診断、治療件数の大幅な減少を受け、早急な受診勧奨策が必要と考えるが政府の対策を示されたい。

  右質問する。