質問主意書

第205回国会(臨時会)

答弁書

内閣参質二〇五第三五号
  令和三年十月二十二日
内閣総理大臣 岸田 文雄


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員熊谷裕人君提出令和三年八月六日広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式の内閣総理大臣挨拶文に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員熊谷裕人君提出令和三年八月六日広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式の内閣総理大臣挨拶文に関する質問に対する答弁書

一から三まで及び五から八までについて

 御指摘の「本件挨拶文原本」は、厚生労働省健康局の職員が職務上作成したものであるが、菅内閣総理大臣(当時)が令和三年八月六日の広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式(以下「広島平和記念式典」という。)における内閣総理大臣挨拶を終えた後に、その場に置き、広島市が取得したものであり、現時点においては、同市が保有する文書であると承知しており、行政文書(公文書等の管理に関する法律(平成二十一年法律第六十六号)第二条第四項に規定する行政文書をいう。以下同じ。)には該当しない。なお、同市が保有する文書の「法的性質」については、政府としてお答えする立場にない。また、菅内閣総理大臣(当時)が「本件挨拶文原本」をその場に置いた後、政府の職員が触れた事実又はのりの付着を除去した事実があったとは承知しておらず、「事務方のミス」又は「のりが付着していた」事実の有無についてお答えすることは困難である。さらに、御指摘の「首相官邸ホームページ等」の意味するところが必ずしも明らかではないが、首相官邸ホームページに掲載している「広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式あいさつ」は行政文書に該当する。

四及び十について

 御指摘の「本件読み飛ばし」については、令和三年八月六日の記者会見において菅内閣総理大臣(当時)が謝罪しており、今後、「本件読み飛ばしが生じた原因」又は経緯を調査し、改めて謝罪する必要はないと考えているが、同様の事案の再発防止に努めてまいりたい。

九について

 御指摘の「直前」の意味するところが必ずしも明らかではないが、菅内閣総理大臣(当時)が広島平和記念式典において内閣総理大臣挨拶を行うまでの間に、内閣総理大臣秘書官を含めた複数の職員が、内閣総理大臣挨拶に支障がないよう、「本件挨拶文原本」を確認している。