質問主意書

第204回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇四第五四号
  令和三年四月十六日
内閣総理大臣臨時代理        
国務大臣 麻生 太郎


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員塩村あやか君提出就職氷河期世代支援に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員塩村あやか君提出就職氷河期世代支援に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの就職氷河期世代支援プログラムにおける「正規雇用者」は、様々な雇用形態がある中で、正規の職員、正規の従業員等と呼称される者を指している。御指摘の西村国務大臣の答弁における「正社員」は、就職氷河期世代支援プログラムにおける「正規雇用者」を念頭に置いたものであり、「正社員化」は、「正社員」以外の雇用形態から「正社員」となることを指している。

二について

 お尋ねについては、西村国務大臣が令和三年三月二十二日の参議院内閣委員会において「キャリアアップ助成金、これについても就職氷河期世代で二万七千七百五十四人、それからハローワーク、全国に専用の窓口を設置をしまして就職氷河期世代の方々に相談に応じているんですけれども、これを活用して七千三百三十七人が採用をされております。そして、これも含めたハローワーク全体で就職氷河期世代への支援、正社員に結び付いた例として実績として七万二千四百六十六人でありますので、全体としてこの間、約十万人の正社員化あるいは正社員としての採用につながってきていると思います。」と述べているとおりである。

三について

 御指摘の就職氷河期世代支援プログラムにおける「正規雇用者三十万人増加」の実現を目指し、就職氷河期世代支援プログラムに基づく各種施策を講じてきているところであり、その実績も上がってきているものと認識しているが、お尋ねの「約十万人」との関係については、それぞれの計数の定義や把握方法に相違があるため、両者の関係について正確にお答えすることは困難である。

四について

 新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響について把握してきているが、御指摘の「約十万人」とは別の観点から把握しているものであり、お尋ねについて正確にお答えすることは困難であるが、引き続き、新型コロナウイルス感染症による影響を注視しつつ、必要な対策を講じてまいりたい。

五について

 就職氷河期世代の公務員の採用については、令和二年度から令和四年度までの三年間で二千名を超える規模の国家公務員の採用を想定し、「経済財政運営と改革の基本方針二〇二〇」(令和二年七月十七日閣議決定)等に基づき、令和二年度から令和四年度までの各年度において、国家公務員中途採用者選考試験(就職氷河期世代)を実施するほか、既存の経験者採用等の取組についても、着実に継続することとしている。

 なお、政府においては、就職氷河期世代を含む幅広い世代を対象として、民間企業等への就労を支援するため、従前より、公的職業訓練を実施しているほか、就職氷河期世代の採用等を行った民間企業への助成や、都道府県、市町村等による就職氷河期世代への支援の促進等を行っており、着実に成果を上げているものと認識している。