質問主意書

第204回国会(常会)

質問主意書


質問第八八号

不耕作農地を始めとする土地利用の在り方に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和三年六月八日

牧山 ひろえ


       参議院議長 山東 昭子 殿



   不耕作農地を始めとする土地利用の在り方に関する質問主意書

 今後の人口減少の本格化で、農業の担い手が減少し、農地集積やスマート農業の導入、新規就農を確保することがさらに求められるが、不耕作地や荒蕪地など、それでも維持困難な農地の発生が懸念される状況にある。

 この現況を前提に、以下のとおり質問する。

一 不耕作地(耕作放棄地)や荒蕪地の推移と傾向について、具体的な数値を挙げて示されたい。

 また、都市部における傾向についても、把握している状況を示されたい。

二 農地を取り巻く様々な諸課題に対し、解決の指針を得るため、幅広い視点から検討を進めるため、有識者から成る「長期的な土地利用の在り方に関する検討会」を開催し、議論を行っている。

 様々な角度から有益な指摘がなされているが、農村地域における耕作継続困難農地を主たる対象として議論を行っている傾向が見受けられる。耕作放棄地の「森林化」が重要な選択肢として議論の俎上にのぼっていることもそれを示している。

 もちろん、農村地域のこのような状況を議論することが重要であることは言うまでもないが、都市部における「都市農業の耕作継続困難農地」についても、農村地域とは違った特性があり、「計画なき放置」を生じさせないための対策に向けての議論が必要ではないか。

三 都市部における不耕作地については、都市部ゆえにその維持に多大なコストが掛かる反面、各種法規や都市計画上の制限があり、譲渡等の処分も困難な現状がある。このような状況に対しての政府の問題意識を示されたい。

  右質問する。