第204回国会(常会)
質問第八五号 東京五輪・パラリンピックに係る内閣総理大臣の「安全安心な大会」発言に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和三年六月八日 石垣 のりこ
参議院議長 山東 昭子 殿 東京五輪・パラリンピックに係る内閣総理大臣の「安全安心な大会」発言に関する質問主意書 令和三年六月二日、菅義偉内閣総理大臣(以下「菅総理大臣」という。)は、首相官邸で記者団に対して、新型コロナウイルス禍における東京五輪・パラリンピックの開催理由を問われ、「まず感染対策をしっかり講じて安全安心な大会にしたい」旨発言した。 菅総理大臣はこれまでも、コロナ禍の中での東京五輪・パラリンピック大会の開催に意欲を示している。過去には、「内外の感染状況を勘案しつつ安全・安心の大会にすることを最優先に検討を進めていきたい」(令和三年二月三日付、日本経済新聞)、「政府は東京都や組織委員会、IOCと連携し、安全安心の大会にすることができるよう対策を講じたい」(令和三年四月二十四日付、日本経済新聞)、「対策を徹底することで国民の命や健康を守り、安全安心の大会を実現することは可能」(令和三年五月八日付及び同月十五日付、日本経済新聞)など、感染対策を講じることで「安全安心の大会」を達成できるという趣旨の発言をした。また、令和三年四月二十一日の参議院本会議では、「ワクチンを前提としなくても安全安心な大会にする」旨発言した。しかし、「安全安心な大会」の具体像については何ら説明がなされていない。 菅総理大臣の「安全安心な大会」発言につき、以下質問する。 一 新型コロナウイルス感染症がまん延する中での「安全安心な大会」の定義とは何か。 二 菅総理大臣が言う「安全安心な大会」とは、どのような大会なのか。大会開催の条件として客観的に評価・判断できる指標とその満たすべき水準を示されたい。 三 「安全」が大会において達成できたと判断できる客観的な指標はあるのか。あるならば、その指標及び達成できたと判断できる水準を示されたい。 四 国民個々人の内心によるものである「安心」について、大会において達成できたと判断できる客観的な指標はあるのか。あるならば、その指標及び達成できたと判断できる水準を示されたい。 右質問する。 |