質問主意書

第204回国会(常会)

質問主意書


質問第六三号

経済産業省、資源エネルギー庁幹部らによる新潟出張に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和三年四月二十日

福島 みずほ


       参議院議長 山東 昭子 殿



   経済産業省、資源エネルギー庁幹部らによる新潟出張に関する質問主意書

 経済産業省、資源エネルギー庁の幹部らが二〇二〇年一月から二〇二一年一月の約一年間で、自治体関係者や県議会議員らとの「意見交換」などの目的で計八十回、新潟県に出張していたとされている。この時期は、原子力規制委員会による東京電力柏崎刈羽原発七号機の再稼働に必要な全審査が「合格」となる局面であり、政府が再稼働への地元理解を得ようと「地ならし」に入っていた可能性が、二〇二一年二月二十六日付け新潟日報などで報じられている。

 東京電力柏崎刈羽原発は、不正ID入室問題などに関して大きな批判を受けている最中でもあり、原子力規制委員会の審査の行方並びに公平性、公正性、透明性などが極めて注目されているところである。

 そこで、以下について、政府の見解及び事実関係に関する認識について質問する。

一 経済産業省、資源エネルギー庁が約八十回の出張を行った目的は何か。各出張ごとにその目的を明らかにされたい。

二 経済産業省、資源エネルギー庁は前記一の出張に当たり、東京電力柏崎刈羽原発七号機の再稼働についての地元理解を得るという意図を持っていたか、否か、政府の見解如何。

三 前記一の出張は、東京電力柏崎刈羽原発七号機の再稼働についての審査が行われている最中の時期に当たることから、審査の公平性、公正性、透明性という観点から、万が一にも「地元合意への地ならし」などという疑惑が生じないよう細心の注意が必要であると考えるが、政府の見解如何。

四 前記三に関して、とりわけ原発再稼働などのようなセンシティブな案件に関しては、地元自治体、地元の原発関連業者などの現地関係者との接触は、公開討論や公開ヒアリングなどの場合を除き、極めて抑制的であるべきと考えるが、政府の見解如何。

五 前記三に関して、会議終了後に会食会を持つなどというのは、極めて不適切であると考えるが、政府の見解如何。

六 前記一の約八十回の出張につき、(1)現地関係者と意見交換を行った日時・場所、(2)出張した省庁担当者及び現地関係者の部署及び肩書き、(3)意見交換の目的とテーマ、(4)会食の有無(会食があった場合にはその日時、場所)、(5)会食参加者の部署・肩書き、(6)会食の総費用、内訳及び各自の負担額、(7)お土産の有無(お土産があった場合にはその中身、金額、負担者)をそれぞれ明らかにした上で、原子力規制委員会による審査が行われている最中に、経済産業省及び資源エネルギー庁の幹部らが、このような出張を行っていたことに関し、政府の見解如何。

  右質問する。