質問主意書

第203回国会(臨時会)

答弁書


内閣参質二〇三第二号
  令和二年十一月六日
内閣総理大臣 菅 義偉


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員有田芳生君提出田中実さんと金田龍光さんに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員有田芳生君提出田中実さんと金田龍光さんに関する質問に対する答弁書

一について

 田中実氏については、兵庫県神戸市内の飲食店に出入りしていた元飲食店店員と認識しており、金田龍光氏については、同市内に居住していた元飲食店店員と認識している。これ以上の詳細については、関係者のプライバシーを侵害するおそれを考慮する必要があることから、お答えを差し控えたい。

二について

 田中実氏については、関係機関の捜査・調査の積み上げの結果、北朝鮮による拉致行為があったことが確認されたものであり、金田龍光氏については、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者として、関係機関が連携を図りながら、捜査・調査を推進しているが、これまでのところ、北朝鮮による拉致行為があったことを確認するには至っていないものである。これ以上の詳細については、今後の捜査・調査に支障を来すおそれや関係者のプライバシーを侵害するおそれを考慮する必要があることから、お答えを差し控えたい。

三について

 北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(平成十四年法律第百四十三号)第二条の規定に基づく拉致被害者の認定は、関係機関の捜査・調査の結果、北朝鮮による拉致行為があったことが確認された場合に、内閣総理大臣が、関係行政機関の長と協議の上、速やかに行うこととしている。

四及び五について

 個々の報道を前提としたお尋ねについて、政府としてお答えすることは差し控えたい。

六及び七について

 お尋ねについては、関係者のプライバシーを侵害するおそれを考慮する必要があることから、お答えを差し控えたい。

八について

 田中実氏の同級生等が、同氏が帰国した際に、同氏を出迎えたいとの意向であることについては、その報道も含め、承知している。

九について

 政府としては、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くし、また、拉致に関する真相究明及び拉致実行犯の引渡しを引き続き追求していく考えである。北朝鮮とのやり取りについては、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。