質問主意書

第203回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二一号

マスクの代用としてフェイスガード等を用いることに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年十一月二十日

浜田 聡


       参議院議長 山東 昭子 殿



   マスクの代用としてフェイスガード等を用いることに関する質問主意書

 政府は、Go To Eat事業に参加する飲食店が守るべき感染症対策として「ガイドライン(新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和二年五月十四日変更)に基づく外食業の事業継続のためのガイドライン(一般社団法人日本フードサービス協会、一般社団法人全国生活衛生同業組合中央会作成)をいう。以下同じ。)に基づき感染予防対策に取り組んでいること」を挙げている。ガイドラインでは、安全衛生管理として、従業員には「店舗ではマスクやフェイスガードを適切に着用し、頻繁かつ適切な手洗いを徹底する」ことを求めている一方、顧客向けの案内として「店舗入口及び店内に、食事中以外はマスクの着用をお願いする旨掲示する」ことを求めている。
 さて、フェイスガード等(フェイスガード、マウスガード、フェイスシールド、マウスシールドをいう。以下同じ。)の効能について、尾身茂先生は、令和二年九月三日の参議院予算委員会に参考人(新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会分科会長)として出席し、「マスクと違ってほかの人からの飛沫を吸い込むことを防ぐことには必ずしも余り効果が。それからもう一つは、自分の方から飛沫を飛ばさないということですよね。これについてはマスクに比べて効果はやや期待できないんじゃないかと思いますので、このマウスシールドというのは基本的にはマスクへの補助的な役割だと思います。」と述べているほか、神戸市は、「フェイスシールド・マウスシールドでは不十分です」と市民に呼び掛けている(神戸市ホームページの記者発表資料「新型コロナウイルス感染症にかかる保健所からのお願いについて」(令和二年八月二十七日記者資料提供))。
 右を踏まえて、以下質問する。

一 現時点での新型コロナウイルス対策として、マスクを用いず、フェイスガード等を用いることに対する見解を述べられたい。エビデンスが十分でないのなら、その旨述べられたい。

二 Go To Eat事業において、飲食店等の従業員がマスクではなくフェイスガード等を着用すれば感染症対策ができていると判断した理由を述べられたい。また、Go To Eat事業の適用対象を、飲食店等の従業員に対しフェイスガード等ではなく、マスク着用を求めるよう変更する予定はあるか。
 なお、本質問主意書については、複数の省庁に関係すると思われる内容であることから、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から三十日以内には答弁されたい。また、答弁書作成の利便性に鑑み、本質問主意書の答弁書については、公用文作成の要領(昭和二十七年四月四日内閣閣甲第十六号)の通り、左横書きで作成してもよい。

  右質問する。