質問主意書

第203回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一七号

「毎月分配型投資信託」金融商品の過剰な分配金支払いによる構造的な元本割れの可能性に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年十一月十二日

浜田 聡


       参議院議長 山東 昭子 殿



   「毎月分配型投資信託」金融商品の過剰な分配金支払いによる構造的な元本割れの可能性に関する質問主意書

 約五千本ある日本の投資信託のうち、約千二百本が毎月分配型投資信託で、その純資産総額は約二十兆円で、平均分配利回りは約十%と高利回りである。しかしながら、この高利回りは、以下に示す過剰な分配金の拠出によるものと考えられ、構造的に元本割れを誘発する危険な金融商品ではないかと考えるため、以下質問する。
 投資信託においては、購入者の掛け金を運用した収益を配当金として分配するが、欧米では確定した実現益のみを分配しているのに対し、日本では実現益に加えて評価益(含み益)の分配も認めている。利益として確定していない評価益は、その後の運用で減額を生じた場合、元本割れを引き起こす可能性がある。このような可能性を鑑みると、欧米のように確定した実現益のみを分配するように制度変更をすることを提案するが、政府の見解を伺いたい。
 なお、本質問主意書については、答弁書作成にかかる官僚の負担に鑑み、転送から七日以内での答弁は求めない。国会法第七十五条第二項の規定に従い答弁を延期した上で、転送から二十一日以内には答弁されたい。

  右質問する。