質問主意書

第202回国会(臨時会)

答弁書


内閣参質二〇二第四一号
  令和二年十月二日
内閣総理大臣 菅 義偉


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員小西洋之君提出スタンド・オフ防衛能力の整備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員小西洋之君提出スタンド・オフ防衛能力の整備に関する質問に対する答弁書

一について

 お尋ねの「各年度予算における、スタンド・オフ・ミサイル(JSM、JASSM及びLRASM)に関する各事業の内容及び計上額」について年度ごとにお示しすると、次のとおりである。なお、令和元年度予算及び令和二年度予算においては、スタンド・オフ・ミサイルの搭載のための改修を含むF一五戦闘機の能力向上に係る経費を計上しているが、当該改修に係る経費のみを抽出することは困難である。
 平成三十年度
  スタンド・オフ・ミサイル(JSM)の取得に要する経費 約二十二億円
  航空自衛隊の戦闘機へのスタンド・オフ・ミサイル(JASSM)やスタンド・オフ・ミサイル(LRASM)の搭載に必要な機体の改修を行うための適合性等の調査に要する経費 約〇・三億円
 令和元年度
  スタンド・オフ・ミサイル(JSM)の取得に要する経費 約七十九億円
 令和二年度
   同ミサイルの取得に要する経費 約百三十六億円

二について

 御指摘の平成三十年一月三十一日の参議院予算委員会における小野寺防衛大臣(当時)の答弁については、現在においても変更はない。

三及び四について

 防衛省においては、平成三十年度から、島嶼防衛用高速滑空弾の研究に係る事業を実施しているところであり、当該事業に要する経費としては、同年度予算において約四十六億円、令和元年度予算において約百三十九億円、令和二年度予算において約二百五十億円を、それぞれ計上している。また、当該事業については、令和七年度まで実施する予定である。
 御指摘の「早期装備型(ブロック一)」の装備化については令和八年度を、御指摘の「性能向上型(ブロック二)」の装備化については令和十年代半ばを、それぞれ目指しているところである。

五及び六について

 御指摘の島嶼防衛用高速滑空弾については、島嶼部等への侵攻に対処することを目的としたものであり、地上から発射することを想定しているものである。対象は地上の目標であり、現時点では、艦艇を目標とする能力を備えさせる具体的な計画はない。

七について

 「平成三十一年度以降に係る防衛計画の大綱」(平成三十年十二月十八日閣議決定)にいう「ミサイル発射手段等に対する我が国の対応能力」については、同大綱でも述べているとおり、日米間の基本的な役割分担を踏まえ、日米同盟全体の抑止力の強化のため、その在り方を引き続き検討の上、必要な措置を講ずることとしているものであり、当該措置の具体的な内容について、現時点で予断を持ってお答えすることは差し控えたい。
 なお、御指摘の島嶼防衛用高速滑空弾が、島嶼部等への侵攻に対処することを目的としたものであることについては、五及び六についてで述べたとおりである。