質問主意書

第202回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三六号

「介護離職ゼロ」及び介護職員の処遇改善に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年九月十八日

小西 洋之


       参議院議長 山東 昭子 殿



   「介護離職ゼロ」及び介護職員の処遇改善に関する質問主意書

 第二次安倍政権が発足した二〇一二年当時、介護・看護のための離職者数は年間約十万一千人程度であったが、二〇一五年に安倍政権の目玉政策である「新三本の矢」の目標として掲げられた「介護離職ゼロ」政策の取組開始後の二〇一七年時点においても、介護・看護のための離職者数は年間約九万九千人と横ばいであった。二〇一七年からは、対象家族一人について通算九十三日の介護休業を通算で三度を上限として分割取得できるようになったほか、二〇二一年一月からは、労働者が介護休暇を時間単位で取得することができるようになる等、制度面で一定の進捗は見られるものの、現行制度における利用状況は芳しくないのが現状である。
 これらに関し、以下質問する。

一 政府は「新三本の矢」の目標の一つである「介護離職ゼロ」について、目標値から遠く及ばなかった理由についてどのように分析するか。また、「介護離職ゼロ」の目標は次期政権においても当然引き継いでいくものなのか示されたい。

二 安倍政権は、二〇一九年十月に経験ある職員に重点化した介護職員の処遇改善を行ったところではあるが、更なる処遇改善の必要性について見解を示されたい。

  右質問する。