第202回国会(臨時会)
質問第三〇号 ふるさと納税と菅総理の目指す社会像との矛盾に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。 令和二年九月十八日 小西 洋之
参議院議長 山東 昭子 殿 ふるさと納税と菅総理の目指す社会像との矛盾に関する質問主意書 一 菅総理は「我々が目指す社会像は「自助・共助・公助、そして絆」です。」と表明しているが、菅総理は、ふるさと納税の創設とその制度の拡充にどのような貢献をしてきたのか。 二 菅総理がその創設・拡充を主導してきたふるさと納税は、ある国民が住民票を有する自治体への納税を犠牲にして、返礼品目的で当該国民にとってふるさとでも何でもない自治体への寄付を行うことができるという、憲法第三十条に定める納税の義務の趣旨に反し、かつ、日本社会における共助や公助の理念やそれらのあり方をゆがめる政策ではないのか。菅総理の見解を示されたい。 三 ふるさと納税制度は、ある国民が住民票を有する自治体への納税を犠牲にして、返礼品目的で当該国民にとってふるさとでも何でもない自治体への寄付を行うことができるという、日本社会において自分さえ良ければいいという誤った風潮を助長し、かつ、経済力のあるものを不当に優遇するという極めて重大な問題を有するものであり、日本社会における紐帯の理念に害悪を及ぼすとともにそれを大きく毀損するものではないのか。菅総理の見解を示されたい。 四 ふるさと納税制度を維持するのであれば、ふるさとについての適切な要件を設けるとともに返礼品は禁止するべきではないのか。菅総理の見解を示されたい。 右質問する。 |