質問主意書

第202回国会(臨時会)

質問主意書


質問第三号

北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者の親族等に対する情報開示に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年九月十六日

有田 芳生


       参議院議長 山東 昭子 殿



   北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者の親族等に対する情報開示に関する質問主意書

 私が令和二年三月二日付けで提出した「北朝鮮による拉致の可能性を排除できない行方不明者に関する質問主意書」(第二百一回国会質問第六五号)に対する答弁書(内閣参質二〇一第六五号。以下「この答弁書」とする。)について、行方不明者親族への情報開示という観点から質問いたします。

一 この答弁書五の前段についてにおいて、政府は「都道府県警察においては、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者の親族等に対し、捜査・調査に支障のない範囲で、その状況を説明しているものと承知している」と答えています。
 そこでお訊ねしますが、「その状況を説明している」手段は口頭による説明ですか、それとも文書による説明ですか。

二 この答弁書五の前段についてにある「その状況を説明している」手段として、これまでに文書による説明を北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者の親族等(以下「親族等」という。)にした実績のある都道府県警察はありますか。実績があるのなら、その都道府県警察名、実施年度及び件数をすべて明らかにしてください。

三 親族等から、自分に関係する行方不明者の捜査情報の開示請求があった場合、情報開示を行うか否かの判断は、開示請求を受けた都道府県警察だけで行うのですか。警察庁は、協議とかいう形で情報開示を行うか否かの判断に関与しないのですか。

四 犯罪捜査規範(昭和三十二年七月十一日国家公安委員会規則第二号)第十条の三に基づき、これまでに文書による通知を親族等にした実績のある都道府県警察はありますか。実績があるのなら、その都道府県警察名、実施年度及び件数をすべて明らかにしてください。

五 全国には約九百人の北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者とその親族等が存在します。これらの親族等が、この犯罪捜査規範第十条の三に基づき、自分に関係する行方不明者の捜査情報の通知を文書で受けるために必要な条件が存在するのなら、その条件をお示しください。

  右質問する。