質問主意書

第202回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一号

政府認定拉致被害者に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年九月十六日

有田 芳生


       参議院議長 山東 昭子 殿



   政府認定拉致被害者に関する質問主意書

 安倍晋三総理の退陣表明がありましたが、次期政権においても拉致問題の解決は引き続き重要な政治課題です。そこで原点に戻っていくつかの基本的問題について質問します。

一 政府は拉致被害者に認定する要件について基準を設けていますか。あるならばその内容をお示しください。私の理解では、①北朝鮮による国家意思が推認される形で、②本人の意思に反して、③北朝鮮に無理やり連れて行かれた、というものです。政府はこの三要件をこれまで公にしたことがありますか。あるなら、いつ、誰が発表したのでしょうか。あるいは公の要件ではなくとも、この内容は間違いない基準でしょうか。

二 私が平成二十五年二月二十八日付けで提出した「拉致被害者の政府認定基準に関する質問主意書」(第百八十三回国会質問第四三号)に対する答弁(内閣参質一八三第四三号)において、政府が拉致被害者に認定するのは「関係機関の捜査・調査の積み上げの結果」によると答弁しています。この「関係機関」とは、警察庁および都道府県警察だと理解しますが、間違いではないですか。それ以外の「関係機関」があれば具体的にどのような調査がどの機関で行われるのかをお示しください。また、私が平成二十五年一月二十八日付けで提出した「警察庁が開示した行政文書に関する質問主意書」(第百八十三回国会質問第三号)に対する答弁(内閣参質一八三第三号)において、「認定の在り方については、不断の検討が必要である」とも答弁されています。この「在り方」について、いかなる検討が行われてきましたか。それまでの認定に加える要件がありましたか。あるならば具体的にお示しください。

  右質問する。