質問主意書

第201回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇一第四一号
  令和二年二月二十五日
内閣総理大臣 安倍 晋三


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出仕事と介護の両立に関しての企業側の条件整備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出仕事と介護の両立に関しての企業側の条件整備に関する質問に対する答弁書

一について

 政府としては、労働者が仕事と介護を両立できる職場環境の整備のために、介護休業制度を含む仕事と介護の両立に資する制度の周知及び定着を図るとともに、企業における仕事と介護の両立支援に関して具体的に取り組むべき事項を示した「介護離職を予防するための仕事と介護の両立支援対応モデル」の普及や、労働者の円滑な介護休業等の取得及び職場復帰に取り組む事業主への助成金の支給等に取り組んでいる。

二について

 お尋ねの「長時間労働と介護休業の取得率との関係」については、「介護休業制度を利用しにくい雰囲気」には様々な要因が影響すると考えられることから、一概にお答えすることは困難であるが、政府としては、介護を行う労働者が介護休業制度を含む仕事と介護の両立に資する制度を利用しながら働き続けるためには、長時間労働の是正や年次有給休暇の取得の促進等全ての労働者が働きやすい職場環境の整備が重要であると考えている。

三について

 政府としては、労働者が仕事と介護を両立できる職場環境の整備のために、個々の労働者が行う介護の状況に応じた働き方の調整や業務の見直し等個々の労働者が円滑に介護休業等を取得し、職場復帰することを支援する「介護支援プラン」を事業主が策定しやすくするための「介護離職を予防するための仕事と介護の両立支援対応モデル」の周知や、「介護支援プラン」に基づき労働者の円滑な介護休業等の取得及び職場復帰に取り組む事業主への助成金の支給等の施策を講じている。

四の1について

 政府としては、労働者の円滑な介護休業等の取得及び職場復帰に取り組む事業主への助成金の支給等を通じて、企業における労働者が仕事と介護を両立できる職場環境の整備を促進している。

四の2について

 御指摘の「仕事と介護の両立について、その計画や進捗状況等企業の取り組み状況を「見える化」すること」は重要であると考えており、政府としては、ポータルサイト「両立支援のひろば」における労働者が仕事と介護を両立できる職場環境の整備に取り組む企業の事例の紹介や、仕事と介護の両立に関する取組を同ポータルサイトに掲載した企業が利用できるシンボルマークの普及を促進している。