質問主意書

第201回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇一第三九号
  令和二年二月二十一日
内閣総理大臣 安倍 晋三


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員牧山ひろえ君提出ケアラー支援についての国の方針に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員牧山ひろえ君提出ケアラー支援についての国の方針に関する質問に対する答弁書

一について

 介護保険制度は、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして創設されたものであり、介護を必要とする者に必要なサービスが提供されるよう、市町村が地域の実情を調査した上で作成する介護保険事業計画に基づき、介護サービス基盤の確保に取り組んでいる。

二及び五について

 政府としては、家族介護者を社会全体で支えることは重要であると考えており、介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第百十五条の四十五第三項第二号の規定に基づき地域支援事業として市町村が行う家族介護者を対象とした介護知識及び技術の研修、介護者同士の交流会の開催等への支援を行っている。また、家族介護者に対する支援のためのマニュアル等を作成し、広く配布することにより、市町村や地域包括支援センターにおける家族介護者に対する支援の充実等に取り組んでいるほか、家族介護者の仕事と介護の両立に資する制度である育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)に基づく介護休業制度等の普及を推進している。これらの取組の周知を通じて家族介護者に対する支援の必要性についての理解の促進を図っていくことが重要であると考えており、地域や職場等における幅広い周知及び広報に努めてまいりたい。

三について

 お尋ねの「ケアラー及び家族介護の実態」については、これまでも国民生活基礎調査等の調査等を通じて把握してきたところであり、今後も必要に応じてその実態の把握に努めてまいりたい。

四について

 介護保険制度について議論を行う社会保障審議会介護保険部会においては、設置当初から、高齢者本人やその家族の団体の代表者が委員として参画しているところである。