質問主意書

第201回国会(常会)

答弁書


内閣参質二〇一第八号
  令和二年一月三十一日
内閣総理大臣 安倍 晋三


       参議院議長 山東 昭子 殿

参議院議員熊谷裕人君提出宮家の法的地位に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員熊谷裕人君提出宮家の法的地位に関する質問に対する答弁書

一から四までについて

 お尋ねの「法的地位」、「皇族が創設している」、「宮家の存在は皇室の慣習上の存在」、「「天皇陛下のおぼしめし」があれば、その創設は可能」及び「天皇陛下に政治責任を生じさせる懸念」の意味するところが必ずしも明らかではないが、いわゆる宮家とは、独立して一家を成す皇族に対する一般的な呼称であり、法令に位置付けられているものではなく、また、宮号は、天皇陛下のおぼしめしにより皇族に対して賜るものと承知している。
 いずれにせよ、安定的な皇位の継承を維持することは、国家の基本に関わる極めて重要な問題であり、男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重み等を踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある。
 また、女性皇族の婚姻等による皇族数の減少等については、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であると認識している。この課題への対応等については、様々な考え方や意見があり、国民のコンセンサスを得るためには、十分な分析、検討と慎重な手続が必要である。
 引き続き、天皇陛下の御即位に伴う行事等が控えているところであり、政府としては、これらがつつがなく行われるよう全力を尽くし、その上で、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」(平成二十九年六月一日衆議院議院運営委員会)及び「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」(平成二十九年六月七日参議院天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委員会)の趣旨を尊重し、対応してまいりたい。