質問主意書

第201回国会(常会)

質問主意書


質問第一五三号

賭けマージャンを行い辞職した黒川弘務前東京高検検事長の訓告処分に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年六月十六日

鈴木 宗男


       参議院議長 山東 昭子 殿



   賭けマージャンを行い辞職した黒川弘務前東京高検検事長の訓告処分に関する質問主意書

 令和二年五月二十五日に提出した「黒川弘務前東京高検検事長の賭けマージャンに関する質問主意書」(第二百一回国会質問第一二九号。以下「質問第一二九号」という。)に対する答弁書(内閣参質二〇一第一二九号)、また、令和二年五月二十九日に提出した「黒川弘務前東京高検検事長の訓告処分に関する質問主意書」(第二百一回国会質問第一三三号。以下「質問第一三三号」という。)に対する答弁書(内閣参質二〇一第一三三号)を踏まえ、質問する。

一 質問第一三三号の一に対し、「お尋ねは個別の人事に関するものであり、その詳細を公にすることは、人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい」との答弁であるが、「個別の人事」ではなく、処分の手続きを聞いているのであり、「円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ」はない。正直に、誠実に答えられたい。
 本年五月二十六日の参議院法務委員会における森まさこ法務大臣の答弁では、「私のいる大臣室に事務次官が訓告という案を持ってきて、皆で協議をして決めたわけでございます。」と述べている。本国会答弁における「皆」とは誰の事を指しているのか。協議に関わった者の官職、氏名を明らかにされたい。
 また、法務大臣は「そこで、検事長の監督者である検事総長に対し、法務省が行った調査結果を伝えました。それとともに、法務省としての意見として訓告が相当と考える旨を伝えました。」と述べているが、法務省の誰が調査結果を検事総長に伝えたのか、官職、氏名を明らかにされたい。
 さらに、法務大臣は「その結果、検事総長から今度私に対し、検事総長としても訓告が相当であると判断するという連絡がございました。」と述べているが、誰が検事総長から法務大臣に対し、連絡したのか、官職、氏名を明らかにされたい。

二 情報開示請求をされれば、前記一の官職、氏名が明らかになると思うが、法務大臣の見解如何。

三 質問第一二九号の六に対し、「平成二十六年四月一日から令和二年五月二十九日までの間において、①国会公務員倫理法第六条第一項の規定に基づき法務大臣に提出された検察官の贈与等報告書及び②同項の規定に基づき法務大臣の委任を受けた者に提出された検察官の贈与等報告書で同条第二項の規定に基づきその写しが国家公務員倫理審査会に送付されたものの合計は、二千八百九件である」、また、質問第一三三号の三に対し、「御指摘の元職員から、令和元年七月二日、東京高等検察庁検事長に対し、贈与等報告書一件が提出されている」とあるが、国家公務員倫理審査会に送付された二千八百九件の中で、黒川弘務前東京高検検事長からの贈与等報告書は一件だけなのか、あらためて問う。
 また、黒川弘務前東京高検検事長の贈与等報告書が提出された日時、内容を明らかにされたい。あわせて、国会も閉会する見込みであるから、国家公務員倫理審査会に送付された二千八百九件の詳細を明らかにされたい。

四 質問第一三三号の二に対する答弁に関し、黒川弘務前東京高検検事長が三年間にわたり、一回につき一万円~二万円、月二回~三回の賭けマージャンをした事が明らかになったが、法的罰則はうけていない。その事により、国民は二万円迄の賭けマージャンは社会通念上、許容の範囲と理解しているが、その認識でよいか、あらためて問う。

  右質問する。