質問主意書

第201回国会(常会)

質問主意書


質問第一三三号

黒川弘務前東京高検検事長の訓告処分に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  令和二年五月二十九日

鈴木 宗男


       参議院議長 山東 昭子 殿



   黒川弘務前東京高検検事長の訓告処分に関する質問主意書

 黒川弘務前東京高検検事長(以下「黒川氏」という。)の訓告処分に関し、質問する。

一 森まさこ法務大臣は本年五月二十六日の参議院法務委員会で、「黒川氏の処分については、法務省として、調査結果を踏まえ、監督上の措置として最も重い訓告が相当であると考えました。私のいる大臣室に事務次官が訓告という案を持ってきて、皆で協議をして決めたわけでございます。そこで、検事長の監督者である検事総長に対し、法務省が行った調査結果を伝えました。それとともに、法務省としての意見として訓告が相当と考える旨を伝えました。その結果、検事総長から今度私に対し、検事総長としても訓告が相当であると判断するという連絡がございました。したがって、この経過を見てもお分かりのとおり、黒川氏の訓告の処分内容を決定したのは、あくまで法務省と検事総長でございます。そして、任命権者である内閣に報告したところ、法務省としての決定に異論がない旨、回答を得たところでございます」と答弁している。
 法務省側が「訓告が相当である」と検事総長に伝え、また、検事総長から「訓告と判断した」旨の連絡を法務大臣にしたという一連の手続きに「誰が、いつ、どのように」関わったか、一連の手続きの詳細、関わった者の官職、氏名を明らかにされたい。

二 黒川氏が、一回につき一万から二万の賭けマージャンをしたことが法務省の調査で明らかになったが、結果として賭博罪の適用はされていない。
 一般的に、これで一回につき二万円迄の賭けマージャンは法律に触れない、賭博罪にあたらないと認識されているが、そのような受け止めでよろしいか。

三 国家公務員倫理法では、五千円を超える贈与について報告する事になっているが、黒川氏から贈与報告はあったか。また、あったならば、黒川氏からいつ、どのような報告書が出され、何件あったのか、国家公務員倫理法第六条、また、国家公務員倫理規程第十一条に基づき、具体的に明らかにされたい。

  右質問する。